廉side
部活見学は昨日行ってきたから、今日はすぐに家帰った。
だって、まだ体験入部の期間なのに毎日練習に行く必要ないやん?
サボれる間はサボろっていうのが俺の考え
とりあえず部屋の掃除して、
ゲームして、
飽きてきたころにスマホを開いた。
あなたからLINEが来とる
なんやろ?
LINE
は?
閉じ込められられたって何?!
やばいやん
いじめ?
とにかく俺は焦って家を出た。
あなたには『ごめん今見た』とだけ送って
自転車を飛ばす。
高校に到着して部室の棟に入るけど、
どこやねん!テニス部!
あっ!あったわ
バンッ
勢いよくドアを開けると、、
女子に悲鳴上げられてもーたし、、
あなたおらんし
はずっ
あなたどこー?
もう無事なん?
一応電話かけてみるけど、繋がらんやん!
心配かけやがってー!
とりあえず部室の棟を出て、体育館のほうへ走る。
廊下の角を曲がった時
ドンッ
痛っ
誰かにぶつかった。
紫耀と分かれて走り出す。
走りながら、後悔が浮かんでくる。
俺はあなたを助けてやれんかった、、
紫耀に先越されたんや
俺の役目ってなんなんやろ
あなたを守るのはどんな時も俺でありたいのに。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!