シャワールームに連れてきてもらった。
紫耀くんは外で待ってくれてるみたい。
墨を洗い流しながら、私はぼーっとしてた。
あぁ、嫌だったな。怖かった。
黒い水が滴る髪の毛
何回流しても黒いままの体操着
床に流れていく真っ黒の液体…
信じられないような光景を呆然と片付けていく。
そういえば、着替えどうしよう。
制服はあるんだけど、下着がない。
洗ってびしょびしょのまま着たら透けちゃうよね、
保健室にはあるのかな。
でも紫耀くんには頼みづらい
さすがに男子に取って来させるのはちょっと…
かんかんと美桜がいたらなぁ
シャワールームの外から声がした。
紫耀くん、なんで私の気持ち分かるの?w
そう言って紫耀くんは走っていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。