第164話

花開いた時はすでに ……
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2021/08/11 13:49






【 翌 朝 . 登 校 中通 学 路 に て . 】









〜徹side〜









岩泉「あなたが倒れたっ!?!?」








キーーン








徹「ぅ … 岩ちゃん声大きい ッッ 、、 」








岩泉「アイツ最近まだ体調良かっただろ??」








徹「烏野の奴らとバレー1試合やったんだってさ」








岩泉「あ"!?…… 無理すんなっつたのに 、、」








徹「そうッッ!!そうなんだけどね!?」







  
徹「 … 昨日澤村くんの電話で 世間話程度に聞いたんだ」








徹「あなたはずっと本気でプレーしてたし
  サーブもジャンフロをやってたって。」








岩泉「 …… 。」









徹「それで最後の2点分はジャンプサーブをしたらしいんだ」








岩泉「え 、、」








徹「驚いたよ、まさかあなたがそんな事するなんてさ」








徹「 … 苦手なのに、、」








岩泉「なっ、んで、、」








徹「昨日 … あなたが言ったんだ 、、」












      〃 "強く" なりたかった 〃











徹「 …… って。」








岩泉「 …… ッッ 」








徹「 、、何も言えなかったよ 。。」








徹「兄失格だよね … 俺 、」








岩泉「んな事 … 」








徹「いいよ岩ちゃん 。。 あなたさ、
  ジャンプサーブ どっちも点取れたんだって。
  で、極めつけはあのリベロくんの横をすり抜けて。」








岩泉「 … 、スゲェ …… 」








徹「前のあなたならほぼ無理だったよ …
  あなたにあのサーブは向いてなかった」








岩泉「でもスゲー練習してた 、、」








徹「うん 。… だからきっと …
 その努力が昨日 、花開いたんだなって …… 」








岩泉「 … 」








徹「今更なんだ 、、皮肉なもんだよ。
  けどあなたは逃げなかった」








徹「限界なんてとうに超えてたはずなのに。
  …… 苦しかったろうに、、怖かったろうに、、」








徹「でもあなたは突然見えた自分の成長の '核心きっかけ' に
  迷わず手を伸ばしたんだ」








そう。








_________ " 強くなりたかった " から ……








徹「スゴい勇気だよね 、、」








徹「 …… でも俺はあの時 躊躇ってしまった」








徹「 ッッ … "やって欲しくなかった" って 。。」








徹「 、、ダメな兄だよ …
  倒れるかもって思いながら突き進んだあなたの
  勇気を褒めてやらないといけないのにさ …… 」








岩泉「及川 。それは違うぞ 。」








徹「 … い、岩ちゃん、 ?








岩泉「大切な妹に苦しい思いしてほしい訳ねぇ 。
   … 当たり前だ 。
   お前が一番 あなたを見守ってきたんだから」













          "" 自信持てよ ""












徹「 !! ……… 。ぅぅ、 岩ちゃんッッ … ! 」








岩泉「それにどーせお前も自分の急成長が見えれば
   意地でもやめねーだろうが」兄弟ってのはスゲーな








徹「岩ちゃんッッ …!!」急に辛辣ッッ!!








岩泉「似てるからこそ 分かってやれる事とかねぇのかよ」








徹「 … 似てないよ。
  あなたと俺は似てるようでまるで違う … 」








徹「 …… 、でもそうだね。 本当は気づいてた 、、
  "あなたも俺も" … バレーが大好きだから … 」








徹「きっと、、

_____ "楽しい" が来ちゃったんだろうなぁ …… 」








岩泉「 "楽しい" 、か 。。」








徹「うん 。だから "強くなりたかった" んだよ」








徹「 "楽し" かったから最後まで本気でやったし
 やるからには "強い" 自分で居たかったんだろうな … 」








徹「あなたは人に弱い部分を見せないから …… 」








徹「 ______ 完璧に近づきたかったんだ 、、」









岩泉「 …… んな奴、居ねぇのにな 。」








そう。








          "" 完璧 ""








そんな人は存在しない 。








それでも人は自分を少しでも "好き" で居たいから

"完璧" を目指して努力する 。








でも結局自分一人では完全にはなりきれない。







例えどんなに頑張ってもね …… 。








徹「岩ちゃんとあなたは色々反対だよね」








だからそれをお互い補い合える人を見つけるのが人生で








岩泉「そうか … ??」








それが何人だろうと そういう・・・・人と出会えれば


その人は掛け替えのない友達に、仲間になる 。








徹「うん 。」








徹「 …… 」








いつか現れたらいいね …








徹「 … 弱いところを補い合えるパートナーが 、、








____________ あなたにも 。








岩泉「 、?あなたのか??」








徹「うん 。」








人は儚いから、弱いから "愛" が生まれる 。








岩泉「それなら俺が補うぜ」








支えたい、守りたいと思うから 。。







徹「ははっ、岩ちゃんほんとに出来そうだから怖い 笑 」








岩泉「あ"?んで怖いんだボケ」








だから …








徹「だって!俺があなたを幸せにしたいもんっ!」








そういう・・・・人を見つけられたら幸せだね 。








松川「シスコンだな」








花巻「シスコンだな」








岩泉「あぁ、シスコンだな」








徹「まっつんマッキー!?いつから居たのさ!!」








松川「今さっき〜」









花巻「走らねぇと朝練遅刻だぞー」タッタッタッ …







 🏃🏃 …








徹「 … うわほんとだっ!!」でもシスコンは心外だねっ!
















_________ "愛" は世界中にありふれている。








それは '兄弟' にも 'パートナー' にも '友達' にも
'仲間' の間にさえあるもの 。








だからこそ その在り方は様々で、扱いづらいし脆い 。










徹「 … っ、… ハァッ 」















         "" 補い合える ""











徹「 🏃 ヤッバイ監督に叱られるっ … 」












  それはあなたにとって難しい事かもしれない 。













🚪 ガチャンッ … 🚪










国見「あ、及川さん今日は遅かったですね 。
   おはようございます。」










だってあなたが一番足りてないものはきっと ……








徹「国見ちゃんもね!?!?」今来たばっかだよね!?

















きっと " 信頼 " なのだから … __________ ‥ · °































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