第6話

マンガ
衝撃のイベントから3ヶ月。
過程をすっ飛ばして言うと、あなたはまたペンを握ったのだ。

そして、海人の提案で、あなたはその年の春、初めて自分で1冊の同人誌を描き上げた。久しぶりにペンを握ると、まるで発病する前の自分に戻れたような感覚だった。描き上げたマンガが印刷されると、彼女の同人誌を待ちわびていた海人が歓声を上げた。
髙橋海人
髙橋海人
あなた、スゲぇ~。このマンガ、絶対売れるよ!
あなた

ホントに?

髙橋海人
髙橋海人
うん、初めて描いたとは思えない!絵もそうだけど、コマ割りとかもすごくいいよ。さすが、あなた!
あなた

えへへっ、ありがとう(≧∀≦)

髙橋海人
髙橋海人
あなたがプロデビューしたら、絶対相方にする!
あなた

マジで!?めっちゃ嬉しい!

それから、もう23歳になったあなたは、オリジナルのマンガを描き、編集部に送った。
年が明け日常が落ち着いてきた頃、編集者から連絡が入った。あなたはこの日を待ちわびていた。はやる気持ちを抑えて電話に出た。しかし、あなたのマンガは市場では使い物にならないということだった。

極限まで上がっていた期待が一瞬で叩き落とされ無残に潰れた。あなたはこの日、涙が枯れるまで泣いた。
翌日、速達で送り返された原稿を、あなたは泣きながら破り捨てた。物に当たっても少しの解決にもならなくて、ゴミが散乱した部屋が余計心を虚しくさせた。