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第7話

植 物 図 鑑 ep.06
植物図鑑  - our story -  /  ep.05


____ chapter 4 雪の降る朝 ____




『......うう』









珍しく朝早くに目が覚めた土曜日。

布団から手を出すと、

夜から冷えつづけた冷気に一瞬でかたまる。



i ‘んぅ…



隣に寝てる樹がぎゅっと

毛布を体に巻きつけながら寝返りをうつ。



お世辞抜きで本当に綺麗な寝顔。

みてるだけで心のつっかえが

消えちゃうくらいの。



みてるだけで、隣にいるだけで、

それだけでいいって思える。



わたしと樹の体温であったかくなった

布団にバイバイして、

ひんやり冷たい床に足をつける。



そーっと起こさないようにドアを開けて。



不自然に白っぽい、

明るい光が滲むカーテンをあけたら。



s “わ … !



あたり一面をうめつくす、白、白、白。



目に痛いくらい明るくて、

なんの混じり気もないピュアな色。



ふと、子どもの頃とリンクした。



朝起きて、お母さんと一緒に見たこの景色。



成長して、周りがどんどん変わっていって、

昔を思い出せないくらい変化した今。



この色だけは変わらなかった。

毎年忘れずに、

わたしに思い出を届けてくれる。




一夜にして降り積もった白い雪。



カーテンに手をかけたまま、

しばらくそこに立っていると、



i ‘...さっぶ



目をしばしばさせながら、

裸足でパジャマ姿の樹が起きてきた。



s” おはよ、おこしちゃった?

i ‘んや、さやかいなくておきちゃった

s “わたしのせいじゃん

i ‘ん〜ん



まだちょっと寝ぼけてるみたい。

会話がおかしい。



樹の視線が外にむけられる。

眩しそうに目を瞬かせて、



i ‘すっげ



言いながらわたしに後ろから抱きつく。



ふたりでキラキラ白く輝く光を眺める。



おなかにまわった手がぎゅうっと締めつける。

それと同時に密着するからだ。



冷えたパジャマの上から、

あったかい樹の温度が伝わってくる。



きっと樹もそう。



もっともっとぎゅっとして、

パジャマの真ん中にシワができた。



i ‘寝てるあいだにこんなふったの?

s “うん、そうっぽいね、

i ‘すっげ

s “すごいしか言ってないね

i ‘めっちゃしろい

s “ふふ、

i ‘きれー … あ



樹が口をすこし開けて、一点をみつめる。



なにか見つけたのかな。



わたしも同じ方向に視線をむける。



s “あ!



真っ白な絨毯のうえに、1匹の白い猫。



どっちがどっちに染まったのか

わかんないくらい真っ白で。



青い瞳と、ちっちゃい鼻だけが

絨毯のうえに色をつける。



ピタっと立ち止まったその猫は、

わたしたちと視線をかち合わせる。



i ‘すっごいみてる

s “目、あおいね

i ‘ほんとだ

s “綺麗...




next. __________

✒︎ chloé