無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第5話

植 物 図 鑑 ep.04
植物図鑑  - our story -  /  ep.04


_____ chapter 3 小ちゃなヤキモチ _____




さやかは入籍はしたものの、

年度末特有の慌しさに

連日残業続きの日が続いていた。



ただでさえ処理すべき書類が多いと言うのに、

更に他部署の過去のいい加減な

経理処理まで発覚し尻拭いに追われる毎日で、

とても新婚気分を味わうどころではない。



i ‘仕事で遅くなったら電話して。駅まで迎えにいくから



樹の過保護っぷりも相変わらずだ



さすがに毎日になると悪いかと

一度黙って帰ったら物凄く怒られたので、

帰るコールは殆ど習慣になっている。



どんなに疲れていても

樹の顔を見ただけで疲れが吹っ飛び、

樹のご飯で元気が出るのだから単純だ。



s “明日から早く帰れるからあたしが夕飯作るね



ようやく仕事にめどがついた頃

さやかがそう切り出した。



i ‘そうかー。明日はさやかの方が帰りが早いかもな

s “何?仕事?

i ‘うん。図鑑に載せた写真、あれ、他のも見せて欲しいって教授の知り合いの学者に頼まれてさ。そんなに遅くならないと思うけど

s “そっかー。よかったね! 認められてるってことでしょ?

i ‘まあ、写真だけだけどね



樹は照れたように頭を掻いた。



s “なら、明日は腕を振るっちゃおうかな?

i ‘お手柔らかにお願いします

s “もうっ!樹のいない間に腕あげたんだからね!

i ‘冗談だよ。楽しみにしてる

s “本当に?

i ‘本当、本当


樹の軽口に軽くパンチをしようとしたら、

手をぐいっと引かれて腕の中に閉じ込められ、

そのまま軽くついばむようなキスをされた。



s “え、えーと。今のは何の?

i ‘夫婦がキスするのに理由はいらないと思うんだけど

s “だ、だって!いきなりはビックリするよ!

i ‘さやかのそういうとこが可愛い



結婚したら落着くどころか甘さが倍増

したような気がするのは気のせいだろうか?



そんなさやかが小ちゃなヤキモチを焼くのは、

それから次の日のこと。




next. __________

✒︎ chloé