「オッパー?ハニオッパー?」
「……」
「何か怒ってる…?」
「べつに」
絶対嘘じゃん!じゃぁこのほっぺたはなんなの!
空気で膨くらんでいる頬をつつくと
ぷすーっと空気が抜ける
「・・・のが悪い」
「え?」
「あなたが綺麗なのが悪い」
と言ってまたそっぽ向くオッパ
女の私より可愛い
なんて場違いな事を考える
「そんなことないよ?」
「そんなことある、だって」
何か言いかけるオッパの頬を両手で包む
「オッパに問題ね?あなたは誰のために綺麗になろうとしてるでしょーか!」
光にあたってキラキラと輝く瞳を見つめて言う
オッパに想いが伝わるように、ニッコリ笑う
「…おれ」
「せいかーい!オッパ以外に綺麗になる理由なんてないよ」
「反則」
と言いながら
ニヤリと笑った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!