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第9話

ひっそりこっそりスケベな撮影

まばゆい照明の中の遊佐くんは
まるで天から舞い降りた天使。

なのに私を誘うような目は魅惑的な悪魔だ。
監督
じゃあまずは寝起きのシーンからね
自然体な恋人を撮りたいから
まずは好きなように演技してみて

監督さんの指示にうなずいた遊佐くんは不意に毛布をかぶり、私を抱きしめてベッドへと寝転がる。


そして彼はキャミソールの中へ手を滑り込ませた。

イタズラな指先は私の背中をくるくるとくすぐる。
心美
心美
ひゃ…遊佐くんっ!
遊佐
遊佐
しー、監督にバレるだろ
それに恋人ならこれくらいする
今だけ…俺の抱き枕になれ…
ボソリと囁かれた声は眠そうで
すっかり撮影モードに入ってるみたい。


彼はお仕事中なのに、私は彼の指先に惑わされて
バクバクと心臓が悲鳴をあげている。
心美
心美
(く、くすぐったい!それにこんなに
肌と肌が密着して…だめ、鼻血が…!)

更にぎゅっと彼の胸に埋まるくらい抱きしめられ、
彼の長い脚が私の脚に絡みついてくる。
心美
心美
ひゃっ

まるで肌と肌が吸い付くような感覚に
ぞくぞくと背筋に何かが走っていく。
心美
心美
(む、無理…!これ以上はなにもかも耐えられない!)
遊佐
遊佐
こら…鼻血出すなよ
シーツ、汚したら弁償だからな


ちらりとこちらを薄目でみた遊佐くんは、寝起きの気だるさを醸し出していて……。

ごくりと生唾を飲み込んで、私は煩悩を吹き飛ばすためにぎゅっと目を閉じた。

でも遊佐くんは許してくれないみたい。
遊佐
遊佐
今からお仕置きな?
俺がいいって言うまで
そのまま目開けんなよ…
心美
心美
へ!?
遊佐
遊佐
ばか、目開けんなって言っただろ

彼に言われるがまま私は再び固く目を閉じた。

遠くで監督さんの声が聞こえるけど、
それよりもベッドの軋む音と、遊佐くんの体温に全身が集中している。

い、今何してるの…?



遊佐くんの体温がふいに離れたと思ったら、その重みでベッドは沈む。

そしてひやりと冷たい彼の手が突然背中を這った。
遊佐
遊佐
ちょっと我慢しろよ?
ぷつり…

背中のホックが外される感覚に息を飲む。
鼻奥から溢れ出しそうな鼻血をなんとかせき止めた。

するりと布が抜き取られて、胸のあたりが急に心もとなくなって……
スケベアー
スケベアー
脱がされているぞ!
スケベアー
スケベアー
スケベな格好だぞ心美!


スケベアーたちはまるで実況するかのように、興奮しながら私の状況を伝えてくる。


やっぱりこれって…
ブラだけ脱がされちゃった?!


恥ずかしくて、怖くて、更に強く目を瞑った。
遊佐
遊佐
安心しろ
俺が隠してやるから

優しく腰を抱き寄せられたかと思うと、キャミソール一枚になった胸元と彼の胸元が密着する。
遊佐
遊佐
ふーん…お前の
小さい割に意外と柔らかいじゃん
心美
心美
なっ!

誰にも聞こえない声で囁かれた言葉に
思わず目を開けてしまった。

すると熱っぽい彼の瞳と目が合う。
遊佐
遊佐
おはよ

強い照明は眩しい朝日みたい。

目の前には、遊佐くんとの朝の光景が広がっていた。
監督
はい、カ――ット!
スタジオに響く監督さん声で現実に引き戻される。
監督
いやぁ、よかったよ!
まさか相手役の子の胸を見せたくないなんて言いいだしたときは、どうなるかと思ったけど……
遊佐
遊佐
監督、お疲れ様でした

監督さんの言葉を遮るようにして
遊佐くんは私にバスローブをきっちりと着せた。
心美
心美
遊佐くん?
遊佐
遊佐
お前の身体、全国に晒すとか
許せねぇし…

ぼそりとつぶやいた彼の言葉の意味がわかったのは、年明けのCMを見てからだった。





帰りの車の中、まだ頭の中はぼーっとしたまま。

さっきの撮影が全部夢のような気がして、じっと遊佐くんの横顔を眺めていた。
心美
心美
(遊佐くんとの初めての朝って、あんな感じなのかな…。心臓がいくつあっても足りないし、貧血で死んじゃうよ…)
遊佐
遊佐
そんなに見つめられると
さすがに恥ずかしいんだけど

少し照れた様子で、彼は置いてあったパンツをまた私の頭に被せた。

心美
心美
わぷ!
遊佐
遊佐
今日の撮影、鼻血出さなかったじゃん
ご褒美としてそれやるよ
心美
心美
え…パンツ貰っていいの?!
遊佐
遊佐
あ、ああ
肌見放さず持ち歩いとけ!
……ってなんか、お前のせいで
俺まで変態でスケベみたいじゃねえか
心美
心美
……?
遊佐くんはもう十分スケベだよ
遊佐
遊佐
は?!

むっとした彼は小さなため息をついて
私に優しいキスをした。