壱馬は疲れちゃったのか
私に抱きついたまま寝息を立ててた
私と同じくらいの細さの腕が視界に入って。
私を懸命に守ってくれた姿、絶対忘れないよ
いっつも壱馬に支えられてばっかの私
壱馬に心配かけないように
出来ることもっと増やさなきゃ…
だって…
壱馬の家の2人がけのソファ
ここで私はもっと変わんなきゃって
改めて思ったのでした。
朝日に照らされた
2人の右手の薬指のペアリング。
家事も出来なければ勉強も出来ない
男を引きつけることしか出来なかった私
それを変えてくれた
まさに運命の人はこの男でした。
本当の幸せを教えてくれてありがとう。
好き 大好き 愛してる
こんなのも知らなかったのに。
end.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!