第29話
29話
暗い狭い一本道。
窓がある。
せれど何でだろう。窓があるのに光がない。
今が夜だからだろうか。
窓に近寄ると木の板を打ち付けられていた。
心なしか血の匂いがする。
…もしかしてここに実験体を閉じ込めていた。
…考えるのは…よそう。
恐らく2人も同じように落ちた。
僕と同じようにどこか彷徨っているはずだ。
2人の心配もそうだけどもっと心配なのはミユ。
…眼の色がおかしかった。
紅く染まっていた。
それも綺麗な紅ではなく憎しみと憎悪を感じさせる色。
ずっと1人で暗い道を突き進む。
怖い。
2人が部屋に入ろうとすると扉が閉まり別れてしまった。
上で闘っているのだろうか。
素早く隅に隠れた。
…誰か来る。
…カイくん?レオン?誰?
武器を素早くチャージし前に出た。
カイくんの方へ走り出し
手を出したカイくんが優しく抱きしめてくれる。
僕はカイくんを突き放した。
カイくんの手には包丁が握られていた。
…包丁って現実要素強くね?
まぁいいか。小説の世界だし(・ω・)by作者