第3話

第3章
8
2020/07/30 07:19
春馬
春馬
哲人、何か分かったか?
あなた

蝶の紋章は、織田信長のものだ

春馬
春馬
えっ?信長の家紋だったって!?
まじかよ、じゃ、ここに織田信長がいたってことか?
あなた

その可能性はある。まず、黒人は弥助という名前で信長の家来だ。

春馬
春馬
えっ?信長の家来に黒人がいた?
そりゃ、どういうことなんだ?
戦国時代にアフリカの人が日本に来るわけないだろ?
あなた

信長は宣教師に黒人を譲り受けた。それが弥助だ。

春馬
春馬
ふむぅ、なるほど。
戦国時代、織田信長のもとにキリスト教の宣教師たちが来た。
その時に弥助という黒人がいて、信長が彼を家臣にしたってわけか

すげえな、哲人。お前は天才じゃないか?
あなた

日本初の黒人の侍ってわけだ

春馬
春馬
その弥助がこの棺に眠る人物ってわけか。
こうして見ると、肖像画もそんな感じがしてくるが、
でも、どうして織田信長の家来がこの場所に葬られているんだ?
あなた

信長に命令されて島に来たとか?

春馬
春馬
待った!🤚
春馬
春馬
今、近くでなにかが落ちる音がした。
様子がおかしい、一度切る
春馬
春馬
哲人、暗いけど、部屋には誰もいないことは確認した。
でも、マジなんだよ!
春馬
春馬
何か、金属製のものが落ちた音に聞こえたんだ。ガシャーンって音。
思わず、「信長」と声に出してしまったんだが、その直後に音がしたからビビった
あなた

隣にさらに部屋があるってことじゃないのか?

春馬
春馬
哲人、隣の部屋が見つかった。
今、そこに来ている。暗くてよく見えないが、燭台が落ちている。
さっきのはこれが落ちた音だ。
あなた

誰かがいるはずだ、部屋を確認した方がいい

春馬
春馬
暗いからわからないが、部屋には誰もいないと思う。
ここは礼拝堂みたいだ。祭壇がある。もう少し探してみる。
あなた

祭壇に何かないか探してみるんだ

春馬
春馬
あった。書物があった。だが読めねぇ
あなた

写真撮って送ってくれ

あなた

分かった、急いで調べる

春馬
春馬
本には何が書かれていた?
あなた

弥助の日記を調べた。祭壇に隠し通路があるはずだ。

春馬
春馬
祭壇だって…?
哲人、古文書が読めるなんて大したもんだな
あなた

祭壇のどこか動かないか調べてみるんだ

春馬
春馬
動いた…!!ゴゴゴゴゴって!!
信じられねえ、本当に通路がある。山を登る方向にトンネルみたいに伸びている…
あなた

さっきまで誰かがいたか確認した方がいい

春馬
春馬
ああ、十分気をつけている。
今のところは平静を保てていると思う…

この扉とか俺が行ったらすぐ閉まったりしねえよな
あなた

春馬がそこまで進もうとするのは理由があるんだよな?

春馬
春馬
心配してくれてありがとな。
お前は昔から心配性で、むちゃする俺のことを気遣ってくれるよな。

でも、ま、今回は勘弁してくれ。俺の問題なんだ。
あなた

水くさいじゃないか、何でも相談してくれよ

春馬
春馬
思わせぶりなこと言ってすまなかったな、
じゃあ、もう、行くぜ。先に何があるのか分からないけどな
あなた

その話題は避けたそうだな? なら、聞かないことにする。
こちらでできることがあったら、これからも言ってくれ

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