第2話

歯車
878
2021/06/28 14:14






























side . あなた









































人はどうせ見た目


中身が大事とか言ってる人も、


そもそも顔が良くないと中身知ろうともしない


私もその対象になるうちの1人


学校では ダサい 恥ずかしい その他暴言


言われてるけど、


《学校》 という檻さえ抜ければ


そこに広がるのは私の空間


























































『終わったぁ...!』



瀬川「お疲れ様〜、今日も酷かったね〜」



『耳より下の位置でツインテはちょっと
ハードル高いわぁ... 笑』



瀬川「中身知ってる側からしたら
オーラダダ漏れだったけどね」



『これでも隠してるつもりなんやけどなっ☆』



瀬川「うっぜぇ」



『そういう口悪くなるとこ好き』



瀬川「あんたに似たんだよ」



『せがっち今日も辛辣〜!!』



瀬川「キモイ」



『シバく』



瀬川「それだよ」














































いつも通り、マネージャーの瀬川こと


せがっちの車に乗せてもらって事務所に向かう


うちの学校は割と芸能人もいて


同じ職業の子もちらほらいたりする。


まぁ同じ仕事になることはもちろん、


会ったことすらない。


せがっちと今日のメイクさんとか、


スタッフさんの話を聞いてるうちに、


もう事務所の前に来ていた。

















































『っし、おはようございまーす!!!』



マネ「はよざいまーす」



「「おはようございます!」」



鈴木「あなたちゃんおはよう!」



『わぁー!おはようございます!』



鈴木「今日も担当させてもらうね!」



『鈴木ちゃんのメイク可愛くて好き〜』



鈴木「ふふ、ありがと
あっねぇ聞いた?今日のゲストさん」



『え、誰ー?聞いてない!』



鈴木「ジャニーズらしいよ!関西の!」



『へぇ〜、イケメンかな!?』



鈴木「それがさ!もうめっちゃイケメン!」



『え、がち?!!??』



鈴木「うんうん!
あなたちゃんも聞いたことあるんじゃないかな!
えーっと..." ミチエダ " くん?」



『...ミチエダ?』



鈴木「そう!背高いしめっちゃ美形」



『...あのさ鈴木ちゃん』



鈴木「ん?」



『...もしかして、私と同い年だったりする?』



鈴木「うん、する!」



『...がちかぁ』



鈴木「え!?なに!!」


























































...ガチじゃん、え?絶対そうじゃん


私のクラスにたしか道枝っていたよね??


絶対そうじゃんジャニーズの...あれなんだっけ


男子...なんとか男子


と、とにかく!!


どうしよう、こんな唐突に共演するとは


思ってなかったこれは誤算


でもまぁバレるわけないか


関わりないし、そもそも私ってわからないでしょ。


人間、所詮見るのは顔だけ。


と思った通り、何回か会話を交わしても


私と気づく様子はなかった。


こうして、撮影も終わりに近づいていった。

























































ス「カット〜!!!
ありがとうございました〜!!!!」



『ありがとうございましたー!
お疲れ様です〜!!』



道枝「ありがとうございました〜」



瀬川「一ノ瀬!! 仕事ちょっと押してるから
早めに着替えて外でてこい!!」



『げっ、せがっちうるさい〜...』



瀬川「あ!?!?!?」



『すぐ行くー!!!』














































道枝「....一ノ瀬........?」










































道枝がそんなことを呟いていたのも知らず、


せがっちがうるさかったので急いで控え室に。


忘れ物確認して、顔の状態確認して、


ヘアセットもパパっと終わらせて、


完璧な状態で移動バスに乗り込んだ






















はずだった。






































『.....学生証、ない』












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