第35話

登校16日目[りょう]
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2020/03/08 03:00
[りょう視点]

かっこ悪いな。寂しいなんて言って。

恥ずかしくて天井を見るしかなかった。

もう良いよ、大丈夫戻れそうだと伝えるために
あなたを見たら目があった。

慌てて逸らす顔が赤くて、その頬を見ると胸が高鳴った。

りょう「あなた…。」

あなた「なに?」

りょう「俺も呼び捨てがいい。」

あなた「りょう、」

りょう「うん、ありがと。元気でた。」

あなた「りょう、無理しちゃダメだよ。」


ぎこちない「りょう」が可愛らしくて
でも不思議と心地良くて、本当に元気が
でてきた。

あなた「じゃあ!私片付けとかもしなきゃだし、行くね、あ、スープ…。」

りょう「飲むよ、話長くてお腹すいて倒れるかもだし。」

あなた「…長いよね、話。笑」


やっと笑ってくれたその顔がホッとする自分がいた。

あなた「じゃあ、行くね、無理そうだったら寝ててね。」

りょう「待って、」

あなた「?」

りょう「あなたさ、としみつのこと好きなの?」

あなた「ううん…?としみつのことは好きだけど…どう言う好き?」

りょう「…俺は?可能性ある?」


そう聞いた瞬間にまた赤くなって俯かれた。


りょう「困った顔可愛いから意地悪しすぎた。優しくするから俺のことも見てね。」


ずっと言いたかったことを言えた。
あなたは一度だけ頷いて部屋を出た。


かっこわるいな、布団の上に座ったままだし。


またいつか2人きりになれたときにもう1度
聞こう。

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