[りょう視点]
かっこ悪いな。寂しいなんて言って。
恥ずかしくて天井を見るしかなかった。
もう良いよ、大丈夫戻れそうだと伝えるために
あなたを見たら目があった。
慌てて逸らす顔が赤くて、その頬を見ると胸が高鳴った。
りょう「あなた…。」
あなた「なに?」
りょう「俺も呼び捨てがいい。」
あなた「りょう、」
りょう「うん、ありがと。元気でた。」
あなた「りょう、無理しちゃダメだよ。」
ぎこちない「りょう」が可愛らしくて
でも不思議と心地良くて、本当に元気が
でてきた。
あなた「じゃあ!私片付けとかもしなきゃだし、行くね、あ、スープ…。」
りょう「飲むよ、話長くてお腹すいて倒れるかもだし。」
あなた「…長いよね、話。笑」
やっと笑ってくれたその顔がホッとする自分がいた。
あなた「じゃあ、行くね、無理そうだったら寝ててね。」
りょう「待って、」
あなた「?」
りょう「あなたさ、としみつのこと好きなの?」
あなた「ううん…?としみつのことは好きだけど…どう言う好き?」
りょう「…俺は?可能性ある?」
そう聞いた瞬間にまた赤くなって俯かれた。
りょう「困った顔可愛いから意地悪しすぎた。優しくするから俺のことも見てね。」
ずっと言いたかったことを言えた。
あなたは一度だけ頷いて部屋を出た。
かっこわるいな、布団の上に座ったままだし。
またいつか2人きりになれたときにもう1度
聞こう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。