第26話

破壊音
1,348
2022/08/11 11:08





あなた side














あの日から2ヶ月ほど経って、




徐々に7 MEN 侍の仕事がなくなっていった。




少クラも、雑誌も、テレビも、YouTubeさえも。




もちろん、個人の仕事もなくなった。




ただ、私以外のメンバーは個人の仕事が全てなくなることはなかった。




事務所が本気を出していないだけなのか。




7 MEN 侍が優秀すぎるのか。




…………………私には後者であることを願うしかできないのだけど。




例えこのまま頑張っていても、事務所にいればいつかは個人の仕事もなくなってしまう。




だからといって事務所を辞めればできることは限られてくる。




それに苦しめられてる人がたくさんいる。




そのことを私は痛いほど知っている。




だから絶対、もう誰も苦しめたくない。




みんなが輝けるこの場所をみんなから奪いたくない。




だからきっともう、こうするしかないの。




これを出したらこれから先、どうなるかはわからない。




……………バカだって、怒るかな、




そうじゃなくて、バカだって、笑ってくれないかな、




生憎の雨で、雷が鳴っている。




私の人生にはぴったりなのかもしれないね、笑




ゴゴゴゴゴゴゴという落ちる直前のような音と同時にドアを叩こうとした時だった。




なんでここに、いるの、




………なんてどこか安心している私には気づかないで。
























































『…………………なんで、』




田中 「1人で行こうとすんなよ、」




京本 「………………間に合ってよかった、、、」




永瀬 「………ほんまに、あほなん、?」




平野 「まだ、だめだよ、、、」




中村 「目離さなきゃよかった、……っすみません、」




田中 「今回は、みんな悪いから。」




『もう、……放っといてよ、これで終われるの。』




西畑 「…………………これ、関わってる人たち全員の分やから。」




『……………なに、これ、』




大西 「ここにもまだまだありますから、!」




神宮寺 「で、このあなたのやつを合わせたら、完成、かな、?笑」




末澤 「こんなん集めたところでどんな力になるか分からへんけど、………みんなの覚悟の塊やから。」




中村 「…………………あなた、これが最後。守ってるだけじゃ、終われないから、」




西畑 「……………信じて、くれへん、?」




『そんなん、言われたって、』









“「一緒にデビューしよって言ったやん」”









『…………またそんな冗談、笑』




「冗談なんかじゃないで。やから、……行こ、!」






























































また 抱きしめられていた。




その力がどんどん強くなっていくのを感じた。




振り払う理由しかないはずなのにどこからかきた安心感がその力を奪ってしまった。




冗談だってわかっているはずなのに嬉しくて。




魔法がとけていくような、そんな気がした。




行こ、!と差し出された手を握り返したときには何も怖くなかった。




もう無敵だとさえ思えた。




だから私は選んだ。




もう一度彼らを信じるという、この道を______。









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