第31話

後悔 ~King&Prince~
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2022/07/31 12:00





神宮寺 side














髙橋 「昨日の紫耀がさ〜」




平野 「なんでよ!海人だってしてたじゃん!」




『…………じゃあ、俺、そろそろ、』




岩橋 「じゃあ僕も〜」




髙橋 「っあ、そうだよね、!じゃあそろそろ行こうかな、!」




平野 「みんなもう帰る感じ??」




岸 「んじゃ、俺も行こうかな〜」




永瀬 「水瀬、さんはまだ残る、?」




あなた 「あー、…はい、残ります、」




『じゃあお先に失礼しまーす』




平野 「よし、じゃあ行こっk」




あなた 「…………なんもせんといて、」




「『………………………』」




永瀬 「………っみんなで久しぶりにご飯いこや」




髙橋 「っあ、いいね!行こ!」






















































そう、7人しかいない時に、普段なら聞こえないような声で呟いたあなた。




関西弁。すぐにこれが本音だとわかった。




俺たちは他愛のない話をしているつもりだった。




あなたにバレないように、勘づかれないように。




このまま部屋を出てある人の元へ抗議する予定だった。




俺たち、6人だけで。




「あなたを含めた7人でデビューさせてください」と。




無視をされても、話さなくても、それでもあなたは大切なメンバーだった。




昔から。




でも何かの拍子にバレたのか、あんなこと言うからみんなの足が止まった。




これがあなたの為になるか不安になったから。




そんな中、樹が来て俺たちにこう言った。






「あなたは盗聴器を持ってる」


「少しでも怪しい会話をしたら即脱退」


「なにか言えば罰を受ける可能性もある」


「俺たち側が何かした場合も即脱退、もしくは解散」






これ以外にもいろいろあるけど、ストはそれがバレてあなたは脱退することになったと知った。




もし、本当に俺たちが何かすると勘づいていたなら気づいていないフリをしなくちゃダメで、




なのに、小さい声で、まるで聞こえるか試すような、賭けのような声で言ったのはなんで、?




俺たちの解散を防ごうとした、?




嫌いになって話さないようになったんじゃなくて、守るための行動だった、?




気づいた時には遅かった。




しばらくして、あなたはキンプリを脱退。




気づいたら関西ジャニーズJrに 戻っていた 。




あの時、もっと上手くやれていたら、




あの時、守ることを第一に考えられていたら、




まだ近くで、昔みたいに笑い合える関係には戻れなくても守れたかもしれない。




せめて、突き放すんじゃなくて「キンプリに戻ってきてくれてありがとう」って、




「一緒にデビューしたいね」って伝えられていたら、




あなたは俺たちに助けを求められていたのかもしれない。




忘れたフリをするあなたに違和感を覚えて、もっと早く情報を手に入れて対処していたら、




なにか違った策で、助けれたのかもしれない。




いや、それ以前に、




Mr.King vs Mr.Prince、解散直前に俺たちを突き放すようなことを言ったのは俺たちが何もしないようにするためで、




あなたの行動全ては、守るためのものだったと気づいていたら、、、




きっとこんな未来は待っていなかった。




あなたが脱退してしばらく経ったあと、俺たちのデビューが決まった。




俺、Princeの時、本当に楽しかったんだよ。




Princeでデビューできたらいいなってずっと思ってた。




でも、言わなかった。




これが俺の一番の後悔_____________。









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