あの日から私は自分が自分じゃなくなっていた
きっと振られたからじゃない
告白したことによって
今まで積み上げてきたものが
一気に崩れ落ちてしまったから
それはきっと私にも
彼らにも分からない
そんな私を気遣っているのか
ナムジュンさんやホソクさん
ジンさんが私を励ましてくれている
気遣わなくていい
ただ今はほっといてほしい
だけど、本当はこんな私を助けてほしい
なのに私はそれが言えない
目の前に置いてあるメイク用に使う鏡を見た
そこに映っている私がとても
醜かった
助けてすら言えない自分が
鏡の奥で小さく見えてしまった
テヒョンさんに連れて行かれたのは
ダンス部屋
そこにはジョングクさんもいた
そして、ジミンさんも
気まずさからお互い目を合わせない
"〇〇さん"
それを言われた途端私の心には
取り除けない黒いシミができてしまった
ジョングクさんの声も
聞こえないふりをして部屋を出た
どうしたんだろう
ジミンさんにあんな言い方をしたのは
初めてだ
色んな意味で変わってしまった
あの頃の自分を
取り戻せる日が来るのだろうか
そして、あの頃の楽しい日々を
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!