第7話

違う場所
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2018/03/07 09:45
ストーカーさんともう一人の人に連れられて、私は階段を上がって2階に行った。
2階もすごく広くて、扉もたくさんあった。何個部屋があるんだろう…何階まであるんだろう。

階段を上がってすぐの大きな扉を開けて中に入っていく。

目の前には大きな窓に、大きなソファとテーブルが並べられていた。
すごい……本当に映画にでてくるお金持ちの家みたいだ。ここが広場みたいなものなのかな?贅沢な広場だ…
ソンウ
あなたちゃんはここに座ってね
と、一人用の豪華なソファに座らせられた。
わあ…やっぱりふかふか。
○○
あの…ここで始業式を?
こんな所でやるにはオシャレすぎるし、全校生徒は入るのだろうか…

と、ストーカーさんはそんな私を見てぷっと吹き出して笑った。
ソンウ
ねぇあなたちゃん、ここが学校だとまだ思ってる?
○○
…え?学校…じゃないんですか?
ソンウ
学校なのに、こんな広間があると思う?
○○
お金持ちの学校ならあるかと…
ジェファン
建物の見た目からして違うと思わなかったの?
○○
確かに想像してた学校とは違いましたけど、おばあちゃんたちに送ってもらいましたし…
ソンウ
…そっか。まぁ、学校って言わないと君をここに呼べなかったし…。しょうがないよね
○○
……どういうことですか?
ソンウ
ここはね、俺達の家だよ。他の誰も近づけない。
家…?そんな、どういうこと…
ジェファン
君のお祖母様が学校を探してると聞いたから、ソンウヒョンとこの家に招待したんです。もちろん、学校案内として。
○○
でも、おばあちゃんたちは普通の学校だって…
ソンウ
それは俺が化かしたからな。
○○
化かした…?
ソンウ
ここを普通の学校と思わせたんだよ。
…この人何を言ってるのかさっぱりわからない。
○○
そんなことできるわけないじゃないですか…
ソンウ
俺の一族ならできるんだよ。
なにか、嫌な予感がした。ここは危ない。
逃げなきゃ……普通じゃない…
立ち上がろうとしたら、ストーカーさんに肩を抑えられ動けなくなった。
○○
な、なにするんですか!
ソンウ
逃げようとするな。
○○
やめてください…警察呼びますよ!
ソンウ
無駄だよ。俺達に導かれた者しかここへは辿り着けない。
○○
なんで……っ!!
ふと周りを見ると、私は囲まれていた。
増えてる…いつの間にそんな人が…
○○
た、助けて!!
その瞬間、ストーカーさんは私の方へと手を伸ばす。
このまま売られるのか…殺されるんだ…私は……


もうだめだ… おばあちゃん、おじいちゃん…私はぎゅっと目を閉じた。







ポンッ



………へ?

ゆっくりと目を開けると、ストーカーさんは私の頭をポンポンと撫でていた。

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