第35話

惹かれる。 **微r18**
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2018/04/22 17:38
ソンウ
どれにしようかなー。
私のタンスから服を引っ張り出してベッドに並べると、それぞれの服をじっくりと見ながら考える。たまに私の方を見て、また洋服の方を見ての繰り返し。
デフィくんはささっと選んでくれたのに。そんなに悩むこと?
○○
…ソンウ、まだ決まらない?
ソンウ
もう少し!もう少しだから待って!
○○
も〜、部屋着のままでもいいけど
ソンウ
だーめ。俺が選ぶんだから
ソンウはまた洋服に視線を戻すと、はっ!と声を上げて1着のワンピースを手に取った。
ソンウ
これ!これは??
デフィくんの時とは違く、黒で統一された綺麗なセレブ女優が着るような綺麗ワンピースだった。
○○
え、そんなの私が着るの?!
ソンウ
気に入らなかった?
○○
そうじゃなくて、私に似合わないよそんなの…
こんなの私の地位の人間が着るべき服じゃない。だめた、こんなの、ワンピースが腐敗していっちゃう←
ソンウ
大丈夫だって、あなたに絶対似合うから
○○
でも…
ソンウ
来てみよ?はい!決定着替えて着替えてー!
ソンウにワンピースを持たされ、脱衣場へと押し入れられる。抵抗する暇もなく私は脱衣場にもはや閉じ込められた状態になった。
○○
ちょ、ちょっと!
ソンウ
あなたが着替えるまでどかないよ〜
○○
……はぁ
もう着るしかない。着て似合わないことを証明すればいいか。私は部屋着を脱いでワンピースを下から着る。これ背中のチャック閉めるやつなんだ。………って、これ。え、閉められない。
体が硬いから背中の中間までしか閉められなくて苦戦する。はぁ…似合わないし閉められないしどうするよこれ…。

もう仕方ない。

私はソンウに着替え終わったよ、と伝えると、脱衣場から出た。
すると私を見てからあからさまに目を逸らすソンウ。なんかニヤけてるし。
○○
ねぇ、なんでにやけてるの…
ソンウ
いや、
○○
……ほら、やっぱり似合わないんじゃん!もうきがえ…
ソンウ
だめ!!
○○
なんでよ、笑ったじゃん
ソンウ
違くて…あーもう。
ソンウは髪の毛をくしゃくしゃと掻くと、私の目を見ながら言った。
ソンウ
すごく綺麗だったから直視できなくて。思わずにやけた
○○
っ、
そんなこと真顔で言うなんて本当にずるすぎる。私は見られるのが恥ずかしくなって後ろを向いて俯いた。あーもう。どうしていいか分からない。
ソンウ
あれ、あなた。背中のチャック開いてるけど?
○○
あっ、わ、わかってる
忘れてた。ソンウに言われて思い出す。
意地を張って自分で閉めようとしたけど、できるはずもなくただただ見苦しい姿を見せただけだった。
ソンウ
…ねぇ、もしかして閉められなかったの?
○○
ち、違う!!
ソンウ
それとも俺に閉めて欲しかったとか?
○○
何言って…
背後からだんだん近づく声と。突然つんっと背中に触れたソンウの手で、擽ったくて体がビクッとはねた。
○○
ちょっっと!
警戒して後ろを向こうとしたけど、ソンウに背後から抱き締められて動きを止められる。
ソンウ
……気をつけてって言ったよね、俺。
耳元で聞こえるソンウの声が、何故かいつもより低く響いて聞こえて耳がゾワゾワと擽ったい。目をぎゅっと瞑ってそれに耐える。すると、ソンウは器用に私の髪の毛を耳にかけると、わざとらしく耳に向かって話しかける。
ソンウ
そういう反応、ずるいよ?誘ってるようにしか見えない
○○
誘ってるって何が……ひゃっ!
突然首筋に触れたソンウの唇。
ソンウ
ほら、そういう声とか
○○
それはソンウが変なことしてるから!
顔を首筋に埋めながらそんなふうに喋ってくるから、また変な声が出そうになる。
やだよ。こんなの。頭が真っ白になりそうで、逃げようにも何故か体が動かなくて。
○○
ん………ソンウ…
ソンウ
…なぁに?
○○
なぁにじゃなくて、やめて…
ソンウ
んー?どうして?
○○
こんなの変だから
ソンウ
そうさせてるのはあなたのくせに
○○
そんなの知らない…
ソンウ
へぇ、知らないとか言うんだ。悪い子
背中のチャックをあげながら、器用にツーっと首筋を舐めるソンウ。
急にゾワゾワと強い刺激が走って思わず唇を噛みしめる。
○○
っ………
ソンウ
その反応……ほんとずるいから
このままじゃソンウのペースに巻き込まれる。
そう思って押し離そうとした瞬間、突然チクッとした痛みを感じた。

……え?

それと同時にすーっと力が抜けそうになる。
○○
ソ、ソンウ……?
横目でソンウを見ると、その目はあの森の時のように真っ赤に染まっていて、ソンウは私の首に牙を立てていた。
そこから溢れる私の血を飲むソンウ。だんだんと寒気がしてきて、意識もはっきりとしなくなってきた。
○○
っ………
目眩がして、ガクッと倒れそうになると咄嗟にソンウに受け止められた。
ソンウ
っあなた!! 
○○
ソンウ……
我に返って焦りながら私を支えるソンウは、目の色がだんだんと黒に戻っていた。
ソンウ
ごめん、本当にごめん。
○○
急になんで…
ソンウ
分からない、気づいたらあなたの血を吸ってて……それであなたが倒れて…
○○
そう、なんだ
ソンウ
本当にごめん。俺、我を失ってて…大丈夫?
○○
うん、大丈夫……
すると、どんどんと意識がしっかりしてきて、体に力も入るようになった。あれ、私どうして…。ふと首の傷を触ると、その跡はキレイさっぱりなくなっていた。
○○
え、あれ、傷が…
ソンウ
…、消えてる
○○
ソンウ?
ソンウ
いや、俺は何も………やっぱり、本当だったんだ
○○
、え?
ソンウ
…ジソンイヒョン……いや、みんなを呼ばないと。
ソンウは私を抱えながら立ち上がり、歩ける?と優しく聞くと私を床へと下ろした。そして私の手を引くと、向かうはずだった食堂ではなく広間に向かった。

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