やっとの事で3人の誤解を解いた。
大混乱なんてこっちだって同じだよ。
ソンウにせっせとベッドから追い出されて、部屋に戻れと背中を押される。
私は大人しくウジンくんの部屋から出て、自分の部屋に戻った。急に静かになった気がしてさっきまでがどれだけ騒がしかったか分かる。迷惑かけちゃってないかな…。
部屋についたお風呂に入る準備をしながら不安になってくる。後で一応みんなに謝っとかないと。
私は脱衣所で服を脱ぐと、シャワーを浴びてお風呂に入った。窓から差し込んでくる朝日にあたりながら湯に浸かるのはすごく気持ちいい。
のんびりしながらお風呂に入ってると、お風呂の外から呼ぶ声が聞こえる。
お風呂から出ると、私は体を拭きながら思い出す。あ、洋服準備しておくの忘れてた。
…どうしよう。取りに行こうにもソンウいるし。1回出てもらう?それかぱぱっと取りに行っちゃう?
脱衣場のドア越しに聞こえてくるソンウの声に思わず体が跳ねる。
扉の外でバタバタと音がして、ソンウは大丈夫!出たから!取っていいよ!とか言う。
私はちょっと扉を開けて確認すると、部屋には誰もいなくてちゃんと外出てくれたんだなって感心しながらタオルをまいて脱衣場を出た。
それでも外にソンウがいるって考えたらゆっくりなんて出来なくてササッと小走りで洋服をとってまた脱衣場に戻った。
ササッと着替えてソンウを呼びに部屋の扉を開けると、扉のすぐ横で顔を隠しながら座ってるソンウに声をかけた。
何やってんだろ、なんて一人で苦笑いを浮かべてるから私は笑ってしまう。
自分でもうやらないとか言っておいて、結局やるんじゃん。なんだかからかうのが楽しくなる。早速減らんでもらおうと、やっと立ち上がったソンウを部屋に入れた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!