第40話
# 39
「 …ん、 」
夜中、月明かりが差す部屋で目が覚めた
布団の中から聞こえる荒い呼吸
「 あなた、? 」
『 っは…ぁ… 』
「 大丈夫。あなた、俺を見て 」
『 け、と…泣 』
目が虚になって過呼吸を起こしていたあなた
腕からは軽く血が出ていた
「 大丈夫、俺はいるよ 」
『 っん、…ぅ泣 』
「 …不安に、なった? 」
『 ぅ、…ん泣 』
「 ごめんね、 」
暫く背中を擦っていたら安心したのか
呼吸が安定した
「 この腕どうしたの、 」
『 こ、わ…くて… んだ…、 』
「 これから噛みたくなったら、俺に言うんだよ 」
『 (コク) 』
「 ん、大丈夫 」
俺の服の裾をぎゅっと握っていたのが
だんだん力が抜けてきて規則正しい音が聞こえてきた
「 …あなた、? 」
『 zz… 』
「 ん、(頭撫でる) 」
リビング
「 はぁ、… 」
松村「 あれ、健人さん起きてたんですね 」
『 まあ。あなたが少し乱れちゃって 』
松村「 あなたさんが?今は大丈夫ですか? 」
「 今は落ち着いて眠ってる。 」
松村「 健人さん少しだけお話良いですか? 」
「 良いけど、何? 」
松村「 …実は 」
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