プルルルルプルルルル…
佐藤「 健人くんどうかした? 」
「 あ、あなたが会いたいっていってんだけどさ 」
佐藤「 今仕事やってるから、終わったらいくよ 」
「 ん、ありがと 」
佐藤「 俺も少し健人くんと話したいことあったからさ 」
「 ん、分かった 」
ツーッツーッ…
「 仕事終わったら来てくれるって 」
『 (コク) 』
「 俺仕事あるけどどうする? 」
『 (クイッ) 』
「 ん、おいで 」
2時間後
樹「 健人さん、勝利さん来ました 」
「 ん、行くか 」
リビング
「 勝利 」
『 しょ、…り… 』
佐藤「 あなた久しぶり、はいウサギのぬいぐるみ 」
『 ぁ、りが…と 』
「 …勝利。もうこれ以上はぬいぐるみいいからな 」
佐藤「 ん?分かった 」
『 しょ、り…ぁそぼ 』
佐藤「 後でいっぱい遊ぶから、今だけ健人くんと話していい? 」
『 (コク) 』
廊下
「 話って? 」
佐藤「 あなたの事なんだけどさ 」
「 あなた? 」
佐藤「 あなたのこと探してほしいって依頼してくる奴がいて 」
「 …早いな 」
佐藤「 あなたになんかあったわけ? 」
「 いや、実はあなたのことで賞金がかけられてんだよ 」
佐藤「 とりあえず理由つけて断っといたけど 」
「 何で急に… 」
佐藤「 あなたからは何か聞いてないの? 」
「 聞いたけど話したくないって 」
佐藤「 俺もちょっと聞いてみるわ 」
「 頼むわ 」
♡×10
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!