私達は歓声を上げると後ろから手刀が飛んでくる
私は頭を擦りながら言われた通り周りを見渡す
周りにいる大人やお年寄りはくすくすと笑っている
私はエマと顔を見合わせ顔を真っ赤にする
あああ…穴があったら入りたい…
ノーマンに遠回しにフォローされて私達はまたハイテンションになる
私はキョロキョロ見る
皆楽しそうで笑顔だ
ノーマンが遊園地のスタッフさんから貰った地図を広げる
エマと声を揃えて叫ぶ
やっぱり王道だよね!
ジェットコースターを待ち、いよいよ私達の番
2人1組…
レイは私の手を掴んで引っ張る
私が座らされたのは最前席
え、まじ?
からかってくるレイに言い返すが正直怖い
でも今更降りれないし…
仕方なくベルトをする
ジェットコースターはゆっくり進み出す
も、もうすぐてっぺんなんだけど!?
ちょ、ちょっと待ってぇぇぇ!
ぎゅっと手すりを握る
その時ふと手に温もりを感じた
レイが私の手を優しく包み込んでくれたのだ
レイの優しい微笑みを見るとさっきまでの緊張が氷を溶かすように無くなる
ガコンッ
ジェットコースターは頂上に着き、一気に急降下して行った
酔ったエマにノーマンが水を差し出す
私もまだバクバクしている心臓を落ち着かせている
いや、ジェットコースターだけでこんなに鼓動が早い訳じゃない
逆に他のことでこんなに落ち着かないのだ
レイがニヤニヤしながら声をかけてくる
なっ、誰のせいで!
すっかり元気になったエマがぴんぴんする
それから色々なアトラクションに乗った
お昼ご飯も食べたよっ
レイがにやりと笑いあるアトラクションを指差す
レイの指の先を見ると…
私とエマは顔を見合わせ絶叫する
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。