第13話

♯13 ホラーな映画と弟真央登場
133
2020/01/12 01:24
現在、私はあめ君、ひかりひびき君と
映画を、観てる最中です。
羽島 あいの
羽島 あいの
・・・
みんなで、観るから
アクションものと、恋愛ものは

避けて…ホラーものを、観ることに
なったのだけど…
羽島 あいの
羽島 あいの
・・・・・・・・
女の人
女の人
ギャアアアアア!!
羽島 あいの
羽島 あいの
!?
いや…嘘でしょ
初めから、もうクライマックスぐらい

怖いんですけど…
七池 あめ
七池 あめ
羽島さん…大丈夫?
羽島 あいの
羽島 あいの
へ?
だだだ…大丈夫
どうしよう…
せっかく、映画を一緒に観てくれて

るのに、こんなに怖がってたら
迷惑だよね…
七池 あめ
七池 あめ
怖いの?
羽島 あいの
羽島 あいの
ヤバイ、ヤバイ…
頭が真っ白になる。

怖い、映画怖いよ…でも、あめ君と
一緒にいたい。
七池 あめ
七池 あめ
俺の前では、無理しなくて
いいから…
羽島 あいの
羽島 あいの
あめ君…
あめ君は
静かに、私の目に手を、被せる。
七池 あめ
七池 あめ
こうしてれば、見えないでしょ?
ニコッと、笑ったあめ君は、
再び映画を、観はじめた。
羽島 あいの
羽島 あいの
・・・・・・
見えない…見えないけど…

見えない分、なんか…あめ君の
手の体温を感じて、なんとも

こそばゆい感覚に、襲われる。
嬉しいけど、恥ずかしい////

多分…後ろの席に座ってる光達が
今頃、ニヤケてるに違いない…

映画館…の恐るべき
ドキドキパワ〜…なんちゃって…
鹿松 響
鹿松 響
光〜、そっちのポップコーン
ちょうだい
小枝 光
小枝 光
イヤよ、自分のを食べなさい
鹿松 響
鹿松 響
1つぐらい、いいだろ?
鹿松 響
鹿松 響
俺も、キャラメル味
食いたい
小枝 光
小枝 光
うるさい、映画に集中しなさいって…
あいの、あめ君と上手くいって…
鹿松 響
鹿松 響
パク
小枝 光
小枝 光
ちょっ、私が手に持ってたやつ!
鹿松 響
鹿松 響
うん、うまい…
それにしても…この映画、そうとう
グロいな
小枝 光
小枝 光
・・・・聞いてないし
私の、指ごと食うなバカ
1時間半ちかく、あった映画が
終わり外に出た私たち。
小枝 光
小枝 光
う〜ん、まあ
面白かったわね
光は、ふふと
余裕たっぷりの笑みをこぼす。
鹿松 響
鹿松 響
何言ってんだよ、ほとんど
目をつぶってたくせに!!
小枝 光
小枝 光
はあ?
光は、ドンと持っていたバックで
響君にぶつけると、

「余計なこと言うな!」

と、言って耳まで赤くしていたのだった。
羽島 あいの
羽島 あいの
良かった…怖かったの
私だけじゃなかったんだ
七池 あめ
七池 あめ
小枝さんでも、怖いんだね
今日見た映画…
羽島 あいの
羽島 あいの
光も、怖がるなんて
ことあるんだ!なんか、新鮮
小枝 光
小枝 光
何、言ってるのよ…
私に、怖いものなんて…
鹿松 響
鹿松 響
へへ
ガシッと、光の肩に手を
回すと響君は、得意げになって喋った。
鹿松 響
鹿松 響
学校で、コイツがどう思われてるか
知らねえけど…
鹿松 響
鹿松 響
光は、本当は
か弱い乙女なんだよなぁ…
小枝 光
小枝 光
響!!!!
羽島 あいの
羽島 あいの
響君…彼は
本当に学習しない人だ。

でも、光に怒られてるを
嫌がってるんじゃなくて…

むしろ、ちょっと嬉しそうに見える
のは、私だけなのかな?
小枝 光
小枝 光
ったく…あのバカは
本当に、どうしようもないわ…
七池 あめ
七池 あめ
この後、どうする?
午前になり…映画も見たし
特にやることは、ないのだけど…
その時…私のスマホが
鳴った。
「♫♪♫♫♪ ♫♪♫♫ ♫」

ピッ…
羽島 あいの
羽島 あいの
はい、もしもし…
女の人
女の人
あ…すみません
羽島 真央まおくんのお姉さん
ですか?
女の人
女の人
桃組保育所の…伊藤いとうですが
お昼前ぐらいから、真央まおくん
お熱があるようで…今日は、早めに
迎えに来てもらえないでしょうか?
羽島 あいの
羽島 あいの
わ、わかりました!
今…向かいます
ピッ…

スマホを、切ると
みんなが私を、見つめていた。
小枝 光
小枝 光
真央くんって、あいのの
弟くん?
羽島 あいの
羽島 あいの
そ、そうなの…
なんか、今日体調悪かったみたいで
鹿松 響
鹿松 響
普通、姉ちゃんに
連絡じゃなくて…親に連絡しないか?
羽島 あいの
羽島 あいの
私の、家…
お父さんも、お母さんも
共働きだから…一応保育所の
電話も、私にもかけれるように
してるんだ…
鹿松 響
鹿松 響
そっか、えらいな!
姉ちゃんは…
小枝 光
小枝 光
どうする?
私もついていこうか
羽島 あいの
羽島 あいの
い、いやいや…大丈夫!
真央、たまに体調崩すこと
多いから…なれてるし
小枝 光
小枝 光
じゃあ、あめ君
後はよろしく!彼女とその弟を
守りたまえ
七池 あめ
七池 あめ
あ、うん…
鹿松 響
鹿松 響
しっかり、やれよ〜
じゃーな
羽島 あいの
羽島 あいの
光と、響君は
風のように姿を、消した。

ああ、ありがとう
あめ君と、2人きりに
してくれたんだね…

でも、弟を迎えに一緒に
行ってもらうなんて…

とても、頼めないよ…
七池 あめ
七池 あめ
何してるの?
保育所行くんでしょ
七池 あめ
七池 あめ
一応、冷えピタとか
スポーツドリンクとか…
買った方が良いよね?
羽島 あいの
羽島 あいの
えっ、一緒に
行ってくれるの?
あめ君は、コクリと頷いた。

嘘でしょおお!

映画まで、一緒に観て

その後は、保育所までついて来て
くれるの?

私の、土曜日が…ただの土曜日じゃ
なくなりつつある。
羽島 あいの
羽島 あいの
うん、行こう
七池 あめ
七池 あめ
わかった
私と、あめ君は
駆け足で真央のいる、桃組ももぐみ保育所へと

向かったのであった。
そして、時間が経ち…
女の人
女の人
早めに、お迎えに、来ていただき
ありがとうございます!
じゃあね、また月曜日に…
女の人
女の人
バイバイ、真央くん
羽島 真央
羽島 真央
せんせー
さよ〜なら…
羽島 あいの
羽島 あいの
じゃあ、帰ろうね
羽島 真央
羽島 真央
…うん!
私は、弟…真央の手を
握ると家に帰るため歩き出した。
羽島 真央
羽島 真央
ねぇ、あいの〜
そっちの人は…だれえ?
真央が、指差した方向には、
あめ君が歩いていた。
羽島 あいの
羽島 あいの
ああ、あの人は…彼氏…
言っても、わからないか
羽島 あいの
羽島 あいの
お姉ちゃんの、お友達だよ
羽島 真央
羽島 真央
おともだち〜
七池 あめ
七池 あめ
真央くん、こんにちは
俺は七池なないけ あめ
羽島 あいの
羽島 あいの
・・・
ヤバイ…

こんなの、はたから見れば
家族連れに見えなくもない…

私は、要らぬ妄想を
膨らませ…口元が、ニヤける。
羽島 真央
羽島 真央
なないけ あめ?
変な名前〜
羽島 あいの
羽島 あいの
こらっ…
あめ君は、変な名前じゃないよ
カッコいい名前だよ?
七池 あめ
七池 あめ
////
羽島 真央
羽島 真央
ねえ、あめ〜
おんぶ、おんぶして!
七池 あめ
七池 あめ
おんぶ?
羽島 あいの
羽島 あいの
あ、真央!
おんぶなら、お姉ちゃんが
するよ?
あめ君は、今…
ドラックストアで買った袋を

持ってくれている。
これ以上…何かさせるわけには…
羽島 真央
羽島 真央
ヤダ…ぼく
あめがいい〜
七池 あめ
七池 あめ
いいよ、おいで
羽島 真央
羽島 真央
きゃっ!
やった〜
ガシッ、ガシッととあめ君に、よじ登った
真央は、満足げにおんぶを

してもらい、大満足の様子だ。
羽島 あいの
羽島 あいの
もう〜
ごめんね、あめ君…ありがとう
七池 あめ
七池 あめ
うん、いいよ
これぐらいなら、俺にでもできる
からさ…
羽島 あいの
羽島 あいの
・・・
私の、何かが
壊れつつある。

最高だよ…おんぶ。
うん、あめ君が真央のパパに

見えるよ。
羽島 あいの
羽島 あいの
着いた、あそこだよ
私達の家。
ついに、マンション前に着いた。
これから、真央に薬を飲ませたり

着替えさせたり…
やることは、多いが…あめ君が、

一緒にいると思うと…
なんだか、真央をおがみたくなってくる。
さあ…行こう

そして、私たち3人は
マンションの中に入って行った。

プリ小説オーディオドラマ