第11話

🎼11 もう一つの放課後
148
2020/01/21 10:23
私は、小枝(こえだ) 光(ひかり)
よく、大人っぽいとか、頼りがいが

ありそうなんて、言われるけど
それは見た目だけ。

私を見た目だけで、判断してる
人たちの意見だ。
羽島 あいの
羽島 あいの
光〜
来週の土曜日、移動
動物サーカスが来るみたいだよ!
小枝 光
小枝 光
本当?
見に行きたいかも…
羽島 あいの
羽島 あいの
言うと思った!
光、動物好きだもんね
小枝 光
小枝 光
好きじゃない…
見てると、胸がギュウってなって
もう…癒しが半端ないっていうか…
羽島 あいの
羽島 あいの
ああ…好きを
通り越して溺愛の方だったか!
アハハ
私の、友達…いや
親友のあいのとは、高校からの

付き合いだけど、なんとなく
気を使わないでいられる存在だった。

あいのは、少しバカで明るくて
そんな私にない部分を持ってる所に
ひかれたのかもしれない。
小枝 光
小枝 光
今日も、放課後は
音楽室?
羽島 あいの
羽島 あいの
あっ…うん、そうそう
小枝 光
小枝 光
熱々っスね
お2人さんは…
羽島 あいの
羽島 あいの
熱々って!
ただ、一緒にいるだけだよ
変なことなんて、してないよ?
小枝 光
小枝 光
わかってるわよ
冗談よ、冗談
羽島 あいの
羽島 あいの
光、最近
私、あめ君とばかり、一緒に
いるから…その…ごめん
ん?今、私は
何をあいのに、謝られているの?

まるで、私は独り身で寂しく
過ごしてるみたいじゃない…
小枝 光
小枝 光
アホね
私だって、忙しいのよ
いろいろ…
羽島 あいの
羽島 あいの
そ、そうなの?
小枝 光
小枝 光
私は、いいから
はやく行きなさい…
あいのは、頷き音楽室の方へ
去って行った。

さて…私は
何をしようか…
小枝 光
小枝 光
帰ろう
私は、べつに群れるのが
好きなわけじゃないし。

まあ、誘われたら遊びに
行ったりは、するけど…

基本、帰宅部の私は
あいのが、音楽室に向かうように
なってから、静かに家で過ごしていた。

いや…厳密に言えば、静かに…ではない
なぜなら…幼馴染のアイツが

毎日毎日、うるさく騒いでいるからだ。
ガチャ
小枝 光
小枝 光
ただいま
私は、部屋に着くと
制服から着替え、私服になった。
小枝 光
小枝 光
さあて、雑誌でも
読も…
ガチャ!!
小枝 光
小枝 光
!
読みかけの雑誌に、手を伸ばしている
最中に、アイツは…勝手に私の部屋に
入ってきた。
鹿松 響
鹿松 響
ひかり…
また、ダメだった!!
今にも、泣き出しそうな
悲しげな表情を、している

コイツは、私の幼馴染。
鹿松(しかまつ) 響(ひびき)
小枝 光
小枝 光
知らないわよ!
それに、ノックもしないで入って
来て…
小枝 光
小枝 光
私が、着替え中だったら・・・
どうする気だったの?
鹿松 響
鹿松 響
へ?
着替え中だったら?そのまま覗く
ブンっと、重いパンチを
腹に一発お見舞いする。
鹿松 響
鹿松 響
グハッ…ひでぇ
まだ、覗いてもいないのに…
殴りやがった…
響(ひびき)は、ガクンと膝を
つくと、プルプルと痛みを

こらえるのに、必死な様子だった。
小枝 光
小枝 光
アンタには、それぐらいで
ちょうどいいのよ
鹿松 響
鹿松 響
この、暴力女!!
小枝 光
小枝 光
ああ?
誰が…何ですって?
グイッと、響(ひびき)の耳を
引っ張り、私は怒りを

あらわにする。
鹿松 響
鹿松 響
痛でででで!!
ゴメン、ウソ!ウソ
光、かわいい
パッと、手を離し
私はこの、どうしようもない
幼馴染を、見つめる。
小枝 光
小枝 光
それで、今度は
何?
私は、ハアと
ため息をつく…
鹿松 響
鹿松 響
あ、うん
俺さ、今日…ちょー想いをよせてた
子に、告白したんだけど…
響の思う(ちょー想いをよせてた)
が、本当の恋への感情かは

さておき、話を聞く。
鹿松 響
鹿松 響
振られました…
小枝 光
小枝 光
・・・
鹿松 響
鹿松 響
振られた…
小枝 光
小枝 光
で?
鹿松 響
鹿松 響
・・・
鹿松 響
鹿松 響
俺は、マジで好きだったんだよ!!
もう、立ち直れないかもしれない
響は、ズーンと重い表情に
なる。
小枝 光
小枝 光
あのさあ、あんた
べつに振られるなんて、今日が
初めてじゃないでしょ?
鹿松 響
鹿松 響
あ?
小枝 光
小枝 光
なっ…何よ?
響は、私の方に近づいてくると
怖い表情でこう言った。
鹿松 響
鹿松 響
俺は、どの子も本気で好きに
なって、本気で振られたの!
鹿松 響
鹿松 響
だから・・・
俺、ふざけてないし!
振られたら、マジでへこむから
小枝 光
小枝 光
・・・
いくら、恋話が好きな私でも
本当に響には、完敗だ…

まさか、どの恋にも全力で
そして、全力で振られて帰ってくる

ような、奴を…私はこの男以外に
知らない。
小枝 光
小枝 光
もうちょっと
チャラさを、抜けさせてみたら?
小枝 光
小枝 光
キャラを、チェンジして
眼鏡でもかけて、インテリを装う
とか・・・
これが、今できる
私の精一杯のアドバイス…
鹿松 響
鹿松 響
どうして、目も悪くねえのに
眼鏡なんか、かけるんだよ?
バカみてえじゃん…
精一杯のアドバイス…
小枝 光
小枝 光
知らないわよ!
そもそも、何なのよ
振られたぐらいで、メソついて
小枝 光
小枝 光
しっかり、しなさいよ
鹿松 響
鹿松 響
・・・
あっ…響とは、いえ…
少し強く言い過ぎたかな…

正直、私自身…振られたことが
ないので、その辛さとかは

わかってあげられない。
小枝 光
小枝 光
ごめん…
私、振られて辛いとか
よくわかんなくて…
小枝 光
小枝 光
振られたぐらいなんて 
言っちゃって…
鹿松 響
鹿松 響
…何言ってんの?
小枝 光
小枝 光
え?
鹿松 響
鹿松 響
べつに、俺
光に俺の気持ち理解して
欲しいわけじゃねえし
鹿松 響
鹿松 響
光の所行って、こうやって
怒鳴ってもらうと、なんか
落ち着くっつうか…
小枝 光
小枝 光
何それ…
小枝 光
小枝 光
バカじゃない?
そんなに、私に怒鳴られたいの…
鹿松 響
鹿松 響
いや、べつに
怒鳴られたいわけじゃ…
少しでも、言い過ぎたなんて
思わなければよかった…
小枝 光
小枝 光
帰れ!
もう来るな、バカ
私は、響を部屋から
追い出そうと、背中をドンと押す。
鹿松 響
鹿松 響
もう来るなは、ねえだろ!
絶対、また来るし
バタン…

ドアを、無理やり閉めて
そのまま、ズルズルと床に座り込む。
小枝 光
小枝 光
疲れた…
そう…
アイツさえ、来なければ

私の日常は、静かそのもの
だったはず…

まあ、響が今日も
うるさいおかげで、私も寂しくは
ない…だから、あいの

気にしなくていのよ…

そして、
響の恋話は、本当にどうでもいいと

思ったことは、響には
言わないでおこう…

プリ小説オーディオドラマ