第16話

🎼16響のこと好きだって気付いた
146
2020/01/21 10:24
あいのは、しばらく…
私を励ましていてくれた。

あいのと、わかれた後
一人部屋で考える。
小枝 光
小枝 光
久々だな…
ひびきと、上手くいかないのって
私は、ベッドに寝転がると
壁に貼ってある、子供の頃の

響と2人で写った写真を、眺めた。
小枝 光
小枝 光
いつも、近づいてくるのは
響の方からだったわね…
私は、響が近くにいるのは
当たり前だと、思っていた。

毎日、私の部屋に侵入して
くだらない愚痴を聞いて

それが、当たり前…
私の当たり前…
女子高生
女子高生
響君に、彼女ができないのは
あなたのせいなんじゃないんですか?
小枝 光
小枝 光
えっ
女子高生
女子高生
いつも、光…光って
ただの幼馴染なんでしょ?
小枝 光
小枝 光
そうだけど…
女子高生
女子高生
ただの、幼馴染ってだけで
そばにいられるのは、迷惑なんですけど
小枝 光
小枝 光
・・・
数日前…響の学校の女子に
言われたことを、思い出す。
小枝 光
小枝 光
・・・・ない
小枝 光
小枝 光
関係ないじゃん!!
私と響の関係に…あの子たちは
関係ない!
私は、うじうじ考えるのが
嫌い。

イライラしたら、美味しいものでも
食べて早く寝ることが、モットー

だったはず…それなのに、
今の私は、全然私らしくない!!
小枝 光
小枝 光
もう、考えない!
私は私だから
立ち上がると、走って響の
家に向かう。

玄関は、鍵が閉まってなかったので
「失礼します」と一応声だけかけて、

一番奥の部屋…響の部屋へと
向かった。

トントン

ドアを、ノックする。
小枝 光
小枝 光
響!私…
勝手に入って来ちゃったけど…
話したいことが、あって…
しかし、部屋からは
返事が返ってこない。

私は、再びドアをノックする。
小枝 光
小枝 光
響!開けて
すると、部屋の中から
静かな声で
鹿松 響
鹿松 響
もう…開いてる
と、響の声がした。

ガチャ…

部屋に入ると、ベッドの上に
響が座っていた。
小枝 光
小枝 光
響…さっきは、チョコ…
鹿松 響
鹿松 響
…べつに、いい…
俺、もういらねぇ
小枝 光
小枝 光
・・・
私は、響のそばに近づく。
小枝 光
小枝 光
同情して…チョコを
あげてたわけじゃない
小枝 光
小枝 光
響が、私にちょうだいって
言うから、食べたら嬉しそうな
顔するから、毎年作ってたのよ
鹿松 響
鹿松 響
…嘘だ
響は、顔を下げ
そっぽを、向く。
小枝 光
小枝 光
ごめん…
私、響に甘えてた。
小枝 光
小枝 光
響の、学校の子に
言われたんだ。
小枝 光
小枝 光
ただの幼馴染ってだけで
そばにいるのは、迷惑って
鹿松 響
鹿松 響
えっ
小枝 光
小枝 光
私は、いつも響が
うるさいぐらい、私のことかまうから
小枝 光
小枝 光
うっとおしいって、思う時も
あるけど…
小枝 光
小枝 光
でも…
私は、突っ立ったまま、拳を
ギュッと握る。
小枝 光
小枝 光
響に、チョコ要らないって
言われるのも
小枝 光
小枝 光
私の、そばから離れられるのも
どっちも嫌なのよ!
小枝 光
小枝 光
響が、離れていって
初めて気づいた…私は響が
小枝 光
小枝 光
す…
ギュっ
小枝 光
小枝 光
ひびき…
鹿松 響
鹿松 響
しゃべるな…もう、わかったから
響に、抱きしめられて
自然と涙がこぼれる。

響のくせに…どうして
私なんか、抱きしめるのよ…
鹿松 響
鹿松 響
気付くの遅えよ…
俺が、離れかったら、一生
俺のこと意識してくれなかったん
じゃねえの?
響の声が
耳元近くで聞こえる。
小枝 光
小枝 光
意識もなにも、ないわよ
あんたは、そういう対象じゃなかった
から
照れて、ついつい
意地悪を、言ってしまう。
響は、私から離れると
私のことを見つめながら…
鹿松 響
鹿松 響
じゃあ、これからは
俺も対象枠に入れて
と、微笑んだ。
小枝 光
小枝 光
む…
鹿松 響
鹿松 響
む?
小枝 光
小枝 光
むむむ…
鹿松 響
鹿松 響
なんだよ?
小枝 光
小枝 光
ムリ!!!
鹿松 響
鹿松 響
はあ!?
なんだよ、それ!マジ意味わかんねえ
私は、ほっぺを押さえると
顔が真っ赤になり…

判断力を、失う。
小枝 光
小枝 光
響よ?響のこと…
そんな風に、見られない!
鹿松 響
鹿松 響
何でだよ!
俺は、ずっと光が好きだったのに
小枝 光
小枝 光
イヤああ!
そんな顔で、私を見るな
鹿松 響
鹿松 響
光だって、自分で気づいたんだろ?
俺が、側にいないと嫌だって
鹿松 響
鹿松 響
俺を、求めてるんだろ?
素直になれよ
小枝 光
小枝 光
バカ!
私の、平手打ちを、ひょいっと
交わすと、後ろに回り込む。
鹿松 響
鹿松 響
俺…女の子が好きなんだ。
でも、告白しても振られる。
鹿松 響
鹿松 響
光に、好きだって言って
俺たちの関係壊れるの、嫌だったし
鹿松 響
鹿松 響
もう…光のことは、諦めなきゃ
いけないって思って、彼女作ろうと
思ったんだけど…
鹿松 響
鹿松 響
気付いたら、口にうっかり
出してたみたいでさ…
小枝 光
小枝 光
それで、女の子たちに
知れ渡って、告白を断られる
結果になったってわけ?
鹿松 響
鹿松 響
そういうこと♡
鹿松 響
鹿松 響
でも、一番伝えたかった人に
伝わって良かった…
響は、私の手を握ると
無邪気な笑顔で笑う。
鹿松 響
鹿松 響
俺の、チョコ作り
よろしく…でもって、プレゼントは
わ・た・し・♡でもいいんだけどさあ
小枝 光
小枝 光
小枝 光
小枝 光
じゃあ、遠慮無く…
鹿松 響
鹿松 響
え、マジ!やった〜
ブニっ
鹿松 響
鹿松 響
い、いひゃい…いひゃい…
はなしぇ…
私は、響のほっぺを
つねると、悪い笑顔を浮かべながら喋った。
小枝 光
小枝 光
今年は、奮発して
チョコレートなんて、嫌いになるぐらい
作ってあげるから、覚悟しなさい!
鹿松 響
鹿松 響
な、何だよそれ〜
ほっぺから、手を離すと
私は、小さく呟く。
小枝 光
小枝 光
響のこと…好きだって
気づいちゃったんだから…責任とりなさいよね
鹿松 響
鹿松 響
光…
目を、輝かせながら
響が話す。
鹿松 響
鹿松 響
何それ!めっちゃ可愛かった♡
もう一回言って!!
小枝 光
小枝 光
あのねえ…
小枝 光
小枝 光
ふふふ、アハハハ
小枝 光
小枝 光
もう…バカみたい
鹿松 響
鹿松 響
ど、どうしたんだよ?
大丈夫か?
響なんて、お子さまで
女好きで、チャラくて…

でも、側にいてほしい…
それは、恋とか好きとか

通り越してしまう…
私のわがままな気持ち。

今年の私は、ちょっと
わがままに、なっちゃうかもね。

響のことが、好きだって気付いて
しまったから。

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