思わず、オンニの言葉にキレ気味で返してしまった。
だって、
「彼氏作りたいなら紹介するよ♡」って、
シーン、。
ジェニオンニの声で宿舎から音が消えた。
多分みんなが驚きすぎて微動だにしなかったから。
この人たちの話はいつ終わるんだろ…、。
彼氏なんて、作ってもすぐまた捨てられる。すぐ私に飽きてしまうの。
そんな中、耳にした情報は私にとっては辛いものだった。
______________________
メイクさん「え?DREAMのジェミンが?やっぱり顔が良いと熱愛するわよね〜」
ADさん「もうすぐ成人だしいいとは思うんだけれどね。」
所謂、嘘の情報はネットに数え切れないほどある。
それはちょっとした遊びで噂を流したりするから。
ただ、この世界は違う。
噂、なんてもの事務所から賠償金を請求されたらたまったものじゃないから
確実な情報しか流れないのだ。
その事実が尚更、苦しい
私は、メイクが終わり控え室に戻るとジェニオンニに声をかけた。
______________________
そこからはトントン拍子だった。
当時、EXOのカイさんと付き合っていたジェニオンニはまずベッキョニオッパを紹介してくれた。
でも、ベッキョニオッパは「あなたは可愛いからもっと良い奴紹介してあげる」って言って半ば無理やり事務所に連れてかれた。
ダメだこれは。
酔ってるし、部外者を事務所に入れてる時点で正しい判断出来てない。
適当に紹介聞いて帰ろう。
だったのに、
その瞬間、絶対に鳴ってはいけない音が鳴った気がする。
人生の中で過ちはある事だ。
でも、これは過ちでは無い。
明らかに、違う道。
例えば左には赤信号があって、右には青信号がある。左には進入禁止、入るなと書いてあるけれど右には何も書いてなくて安全な道。
皆ならどっちを進む?
私は明らかに、左の道を進んで行った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。