無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

42
2021/02/06

第7話

大人になる日
宮崎 北斗
宮崎 北斗
......へえ......君達はずっと旅してるの?
俺が適当に作ったカップ麺(適当に作っても旨くなる。)を近くのカフェで食べる。




......なんて合わない店と食べ物。
古川 穂花
古川 穂花
はい!あたしはついさっきコイツらと会いましたけど!
田中 智樹
田中 智樹
命の恩人に対してコイツら呼ばりするな!
古川 穂花
古川 穂花
少なくともチビは命の恩人じゃないでしょ!
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
......落ち着け、二人とも。
俺は二人の仲裁に入る。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
アハハハ、仲が良いね。
微笑ましそうに笑う北斗さんは兄とそっくりだった。
......見ていると辛くなる。





兄にそっくりなのに兄じゃない。






それが苦しかった。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
ほら、早く食べないと麺が伸びるぞ。
まだ言い合っていた二人に俺は声をかけた。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
......最後に、君達のような明るい子に出会えて良かった。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
え......?
北斗さんが呟いた言葉に俺は耳を疑う。

しかし北斗さんの言葉は俺以外に聞こえていなかった。


















宮崎 北斗
宮崎 北斗
さて、ちょっとお手洗いに行ってくるか。
食べ終えた北斗さんは席を立つ。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
北斗さん、俺も行きます。
俺はまだ食べている(食べながら言い合っている)智樹と穂花を残して、北斗さんと一緒に行く。
..............................
黙々と歩く道。
さて、どうやって話題を切り出すか。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
琉雨くん......だったかな。何か俺に聞きたいことでもあるんじゃない?
......この人には全てお見通しのようだ。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
聞きたいことは二つ。
一つは三毛門 琉李を知っていますか?
宮崎 北斗
宮崎 北斗
三毛門 琉李......?すまない。心当たりがないんだ。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
そうですか......。
二つ目、最後ってどういう意味ですか?
俺の問いに目を見開いた北斗さんは「アハハハ」と笑いだす。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
君は知っているかな。大人になる日を
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
............?
大人に......なる......?
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
っ!!まさか......!
宮崎 北斗
宮崎 北斗
フフッ、君は察しが良い。
───大人のいない世界。






本当にそうだ。






五年もたったのに大人になった子供にすら会えない。








   ・・・・・・・・・・・・・
それは大人になったら消えるからだ。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
もしかして北斗さんは......。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
今は十九才。明日は二十歳の誕生日。
つまり、大人になる日。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
明日には消える運命ってことさ。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
そんな......。
出会えた人がいなくなる。





それはひどく悲しいものだった。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
さぁてと。君達の前で消えるのもなんだし、僕は行こうとするよ。
......初めて会ったとき、北斗さんは俺達にこの町の子かどうか聞いた。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
もしかして......どこか行きたいところとかあるんですか?
宮崎 北斗
宮崎 北斗
......せっかくだし、キレイな所へ行きたい。朝日が上る頃、いるかわからないけどできればそんな......。
北斗さんの手がかすかに震えていることに気付く。


三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
......あっちの方に、朝日とか見えそうな山がありましたよ。とても、とてもキレイに見えそうな。
宮崎 北斗
宮崎 北斗
............そうか、ありがとう。
北斗さんは歩き出す。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
また......また会いましょうね!
俺は北斗さんの背中に向けて叫ぶ。




彼は小さく手を振る。
誕生日おめでとうございます。北斗さん




大人になった日はとてもめでたい。






さよなら、北斗さん。





また、またいつか。必ず。



俺は独り、拳を握った。