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2021/02/09

第15話

子供だけの集落をつくる日
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
集落......ってあの集落だよな?
田中 智樹
田中 智樹
しゅーらくって襲いかかるヤツ......?俺達不良になるの?
古川 穂花
古川 穂花
いや、それは襲来だ。
智樹の真顔に穂花は慌てて代弁する。
古川 穂花
古川 穂花
子供だけで暮らす場所のこと。
つくろうよ、あたし達が生きる場所。
穂花の言葉に俺は返答に困る。
田中 智樹
田中 智樹
兄ちゃんはそーいうの嫌いだよ。
古川 穂花
古川 穂花
嫌い!?
智樹の容赦ない言葉に穂花はショックを受ける。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
あ、いや、嫌いっていうかあのね......
古川 穂花
古川 穂花
む~!アンタなんかハッキリ言わないよね!!
穂花はムスッと膨れる。
古川 穂花
古川 穂花
......あたしって、信用ないわけ?
ちがっ......!!
古川 穂花
古川 穂花
あたしさ、ずっと独りぼっちだった。
アンタ達に出会うまで。
居場所なんてどこにもなくて。
一人で強く生きて。
だからアンタらに会えた時、嬉しかった。
この人達といたい!他の子も皆一緒に!
......別にあたしはアンタらが嫌ならそれで良いよ。
あたしは勝手に着いていってるだけだから。
でもさ、前のあたしみたいに独り孤独に生きている小さな子もいるんだよ?
頑張ったその子達にあたしは、温かくて帰れば優しく「お帰り」って言ってもらえる家をつくりたい。
......お帰りって......言ってもらえる家......?
俺は穂花の言葉に首をかしげる。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
温かい......場所。帰れる......家......
そんなものあったらどれだけの救いになるか。
俺だけじゃない、たくさんの子供がつらい孤独に耐えているんだ。
智樹だって......もっとたくさんの子供と遊んだり、話したいだろう。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
智樹は......どうしたい?
俺は腰に抱きついていた智樹に問いかける。




智樹は年齢より幼い顔をニコーっとさせ、答えた。
田中 智樹
田中 智樹
俺は子供を助けるヒーローだから、しゅーらくつくりたい!
居場所をつくるのに拒んでいた俺。





なにしてるんだろ......





もう、居場所はここじゃないか。







帰れる家は、いくつあっても温かいんだ。


俺の居場所は兄と恭子さんの笑顔が見れる所でもあるし、この二人の隣にもある。





居場所がいくつもあって、何が悪い。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
良いよ。つくろう。子供が生きるための集落を。温かいおうちを。
俺は穂花に向かって言った。





彼女は嬉しそうに天井に拳を突きだし、やったー!と叫ぶ。




智樹も嬉しそうに俺に抱きつく。






二人の隣は、俺の居場所で良いのだろうか。




三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
良い......よね。ワガママしても。
古川 穂花
古川 穂花
へ?
田中 智樹
田中 智樹
どうかしたの?兄ちゃん。
俺は智樹と穂花を二人まとめて抱き締める。
古川 穂花
古川 穂花
ふぇっ!?
田中 智樹
田中 智樹
むぐっ......苦しい......。
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
ん~?急に抱き締めたくなった。
古川 穂花
古川 穂花
アンタ、ハグ魔!?
田中 智樹
田中 智樹
え、兄ちゃん、クマなの!?
三毛門 琉雨
三毛門 琉雨
......二人の隣は俺のものだから、絶対に拒まないでよ?
田中 智樹
田中 智樹
......当ったり前だよ!
古川 穂花
古川 穂花
アンタについていく時から決めてるもの。
こうして俺達は、大人のいなくなったこの世界で、子供の為の集落を結成した。




その日はよく晴れていた。