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2021/08/13

第16話

15話
佐藤 樹
ねぇー
なんでさっきこれ注文したの?
カップル専用の奴を注文するなんて恥ずかしいじゃん。

しかも僕達カップルでも無いし。
涼風 舞
えぇ〜
いいじゃん。
何が「いいじゃん。」なんだよ。

何にも良くないだろ。

あの、焼きそば屋の人にも変な誤解されたし。
涼風 舞
そんなに怒らないでってば。
ほら、ここに座って食べようよ!
ちょっと古錆ふるさびたベンチに君は座った。

それにつられて僕も君の隣に座る。
佐藤 樹
しょうがないなぁ。
僕がベンチに座ると君が割り箸を渡してくれた。
佐藤 樹
ありがと。
涼風 舞
あ、うん。
僕と彼女は無言で割り箸を割る。

同時にパキッと音がした。
涼風 舞
あっ!
見てみて!綺麗に割れたよ〜
些細ささいな事でも笑って嬉しがる君。

それは本当に幽霊なのか疑うぐらい。
佐藤 樹
僕は割るの失敗しちゃった。
自分の手元を見ると先っぽが綺麗にと言っていいほど斜めっていた。
涼風 舞
じゃあ割り箸交代する?
佐藤 樹
いや、割るの失敗しただけだから大丈夫だよ。
相変わらずこんな事で心配してくれるなんて彼女って本当に優しいと僕は思う。
涼風 舞
んじゃよかった。
私、お腹減ったから食べよっかな〜
君は焼きそばが入ったトレーのふたを開ける。

その途端ふわっとソースのいい匂いが辺りにただよった。
佐藤 樹
じゃあ僕も。
僕と君、息を合わせるように「いただきます!」と手を合わせて言った。

だけどその瞬間2人ピタリと手を止める。
涼風 舞
あ、あのさやっぱり恥ずかしくない?
2人、同じトレーの物をつつくのはなんだか恥ずかしくて。

僕と彼女はしばらく割り箸を持って固まっていた。
佐藤 樹
……うん。
でも、今更屋台に戻って取り皿下さい。

なんて事もやっぱり言えなくて。
佐藤 樹
た、食べようかな……
僕はもそもそと焼きそばを食べ始める。

それにつられて君も焼きそばをつつき始めた。

食べてる途中はただ気まずくて2人とも何も話さない。
佐藤 樹
馳走様ちそうさま
涼風 舞
ご馳走様!
僕と彼女は焼きそばを食べ終わるとベンチの横にあるゴミ箱にトレーと割り箸を捨てた。
涼風 舞
焼きそば美味しかったね!
あんなに気まずかったのになんでそんな事が言えるのだろう。

……これは絶対に懲りてない感じだな。
佐藤 樹
まぁね。
佐藤 樹
それより、次はどこ回る?
ベンチから立ち上がり周りを見渡すと沢山の屋台の数。
涼風 舞
ご飯食べたから飲み物飲みたいなぁ〜
確かに屋台を歩いて回るなら喉だって乾く。
佐藤 樹
何飲みたいの?
夏祭りで飲むものといえば、コーラや一般的なジュース、あと……
涼風 舞
やっぱり夏祭りと言えばラムネだよね〜
確かにラムネだと缶じゃないから飲み歩きにはピッタリだと思う。
佐藤 樹
そうだね。
涼風 舞
んじゃ!
ラムネが売ってる屋台探しに行こ〜
ぴょんぴょんと嬉しがる彼女と共に僕は屋台を探し始めた。