第10話

10話
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2019/01/02 03:13
私から離れた廉先生は何かを思い出したかのように、声を漏らした。
永瀬廉
あー、忘れてたわ。
あなた
…先生?
永瀬廉
学校案内しないとだから、先帰ってて。
私にそう言うと、扉に向かってどーぞ。と声をかけた。そこに入ってきたのは転校生。確か、美蘭ちゃんっていってたっけ。
上木美蘭
職員室に行ってもいなかったので…
他の先生に聞いたらここにいるんじゃないかと言われて…。
永瀬廉
あー、ごめんね。進路のことで用事があって、ね?
そう私を見るから、話を合わせろって事。
あなた
はい。ありがとございました。
その場しのぎの言葉を吐いて、準備室を出る。

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