俺は公園のベンチにいる狗巻先輩におにぎりを買って来ていた。
と言ってお金を差し出す先輩。
俺は断る。
俺の影からムクムクと出てくる玉犬に、狗巻先輩は飛びついた。
ベンチの前で玉犬と遊んでくれている狗巻先輩に、不覚にもかわいいと思ってしまった。
と言いながら狗巻先輩は手招きしていた。
かわいい先輩眺めてたいし。
と、狗巻先輩が無理やり俺の腕を掴んで玉犬にダイブさせられた。
玉犬に転んでしまった俺は玉犬に嫌な顔をされる。
狗巻先輩は意地悪な笑みを浮かべる。
俺は狗巻先輩のタートルネックのファスナーを下ろし、唇に唇を重ねた。
俺はもう一度唇を重ねた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。