第18話
言いたかったこと
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また言いかけたところで担任が来た。
もう…タイミング悪い…
2人で笑う。
大きな声じゃなくて、小さな声で。
さようなら~、って挨拶して
私とシアは廊下に出る。
テヒョンが来るまで待たないと…
その逆だよ~…
シアがスビン先輩好きなんじゃないか~って、
今日思っちゃって…
ヒュニンくんとテヒョンには
軽くて明るくていつものシアなのに…
スビン先輩と喋る時は未だにオドオドしてたし…
少し不安に思って…
好き、じゃなくて…怖い~…とか…
スビン先輩は優しい顔なのに圧あるんだ…
でももしシアがスビン先輩のこと好きになったら…
絶対お似合いだろうなぁ…
なんて思いながらテヒョンを待つ。
そう言ってテヒョンが先頭で歩き始めた。
少しテヒョンと私たち二人の距離が
空いているから、とシアがコソッと話しかけてくる。
めっちゃはしゃぐシア。
テヒョンの先まで走っていなくなってしまった。
テヒョンのことをああ言われると
今この二人でいる時間に意識してしまいそうで怖い…
というか既に意識しちゃってる気がする…!!
なんでかそんなところまでバレてて恥ずかしい…
出来ればスタスタ先に行って、
いなくなって欲しいのが本望…
いたずらに笑うテヒョンにまたドキッとする。
カトクといい…優しいところといい…
本当ふとした瞬間がずるい…
私だけが気まずい中、隣り合わせで歩いていると、
いつの間にかバイト先まで着いていた。
裏口から入っていつもの様に挨拶をした。
そのまま更衣室に行って、着替える。
シアはその間にやにやしながら質問してきた。
別に…好きって言ってないのになぁ…
そう思いながら着替えを終えた。