第97話

灰色の
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2020/11/17 06:24





委員会








いつもなら

待ち遠しくて




なんなら前日の夜は

治くんのことで頭がいっぱいで










もう治くんのことが好きだって

心のどこかでは分かってて








昨日も変わらず治くんのことを考えていた









でも治くんのことを想う度

同時に侑のことも頭に浮かんで









これ以上考えたらあかんって

気持ちに蓋をする









『隣座ってもええ?』









でも






私の鼓動を早くさせる声が

私を呼んでいる






"いいよ"って返事をしたら

その灰色の髪が私の視界に映る











侑の言う通り

治くんとの違いは髪色だけや









でも私の中で








胸がこんなにもうるさいのは













やっぱり








治くんだけなんや











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