第125話

いっぱいごめん

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2020/11/23 12:52






俯きながらそう言う侑の目は


涙で揺らいでいた










『す、好きやない･･･！！！！！』






『ほんまこれ以上自分に嘘つかんといて』









侑は必死で否定する私を抱き寄せた













『好きやなかったら今も泣いとらんよ』









侑はまた私の頬に手を伸ばして涙を拭いた




侑の苦しそうな顔が私の目に入った










『ほんまは付き合った時から気づいてん







あなたが治のこと好きって』













その言葉を聞いた途端

目から大粒の涙が溢れてきた










『でも最初は心のどっかで信じてん








もしかしたらあなたが俺のこと好きになってくれるんちゃう？








エッチしたら俺のこと好きになってくれるんちゃう？って









･･･でもダメみたいやな』









『･･･侑･･･っ』










『･･･もう難しい顔するあなた見るんわ嫌や』









『･･･っ』














侑ごめんね






ほんまにごめんね









目の前にいる侑のことを考えたら




申し訳なさでまた泣けてきた









『治とケリつけてきぃや』









『侑･･･ほんまごめんね･･･っ』









『謝らんといて、俺が苦しいねん』










侑はそう言うと




私の肩を剥がした











『多分あなたが治と付き合っても









俺はあなたが好きなまんまや･･･












それでも許してくれるか･･･？』











『･･･許さんわけないやん･･･あほ』










初めて見る侑の泣き顔に

また涙が止まらんかった










ほんまにごめんね







はよ幸せになって













好きにさせてごめんね

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第126話アシスト

ダイオウサマ

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。