プラネタリウムが始まった
遠回しに言った告白は
もちろんあなたに伝わるはずがなかった
勇気を振り絞った割に
きょとんと返事を返されると
それはそれでグサッとくる
『・・・綺麗!』
俺の横で
あなたが目を輝かせてそう言う
あなたも俺にとっては同じくらい綺麗やで
そう簡単に言える度胸があれば
どれだけよかったことか
想いは常に溢れとる
授業中も
部活しとる時も
お風呂に入っとる時も
頭の中はいつもあなたのことばっかりや
いつかポロッと好きやと言ってしまいそう
それくらい想いは俺の中で溢れとる
溢れとるはずなのに
いざ目の前にすると
想いが溢れるばかりで
体は動かんままなんや
だから手を重ねることが
俺の最大限の
想いの伝え方やった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。