第21話

不安
ふぅ〜…



お湯に浸かり、体をゆっくりと伸ばしてみる




自分では疲れてないと思っていたけど


長距離の移動
慣れない新幹線
研磨の失踪
知らない高校との練習試合
部員全員のフィジカルケア



身体も心もつっぱりっぱなしだった






初日でこんな疲れてしまって

後4日もあるのに





こんなんで大丈夫なのかな私、、










いけないいけない!ネガティブ退散!!



『明日からも頑張らないと、!!』



そう言って勢いよく湯船から立ち上がると

フラッとした感覚に襲われた


うわ、ちょっとのぼせたかも







一刻も早く風に当たりたくて


私は急いで着替えて髪の毛を乾かした





浴場を出てすぐの自販機でコーラを買い

窓付近の長椅子に腰掛ける


プシュッ



缶を開ける音が響いたが、すぐに初夏の風によって飛ばされた








『、、、寂しいな。』







ああ、こんな言葉も風が飛ばしてくれればいいのに


風が急にピタリと止んでしまう



私の声だけがここにとどまっていた







これまでの合宿は

1つ上の代のマネージャーがいたから寂しくなかった

その先輩がいたから

マネージャーの仕事も苦ではなかった





今になって思う


先輩がほとんどの仕事をこなしてくれてたんだな





自分の無力さに改めて気づき、涙がじんわりと滲んでくる



私が泣いてどうするんだ、





そう思っているのに私の感情は言うことを聞かずに


床に丸いシミを残していく














??「あなた」










ふいに私のことを呼ぶ声がして



急いで涙を拭いて振り返るとそこには











_____同じコーラを持ったテツがいた