黒尾side
小学校の時、俺は幼なじみに恋をした
いつも笑顔で優しくて素直な彼女
そんな彼女の周りにはいつもたくさんの子で溢れかえっていた。
『ねえてっちゃん!!この問題わかんないなにこれ!分数なんてあなたには無理だよ〜泣』
黒「バカだなあ笑ここでこうするんだよ、」
『ええ〜てっちゃんすごい!やってみるね!!
てっちゃん解けたよ!!てっちゃんありがとう!』
あーー、、可愛い
俺は何事にもひたむきなあなたのことをずっと見てきた。
誰よりもあなたのことをわかってるつもりだし誰にも渡したくない。
そんな初恋に気づいた時にはもう自分の気持ちなんか抑えられなかった____
『てっちゃん!バレーしよ!』
俺にバレーを教えてくれたのもあなただ
そのときの俺は下手くそでよく転んだばっかだった
『わあーー!てっちゃん大丈夫、?』
黒「へーきへーき!ほら早く!もう一回やろ!」
『ダーーーメ!ちょっと待ってて!!はい!これでオッケー!!』
そうやってあなたは俺の膝に猫の絵が描かれた絆創膏を貼ってくれた
ニコって笑った笑顔
俺よりも少し小さな手
夕陽でいつもより透き通ったあなたの瞳
サラサラな髪
そんなあなたを見てて、気づいたら俺は勝手に
黒「なあ、あなた、、俺、おおきくなったらあなたと結婚する」
と口走っていた
、、、まずい
黒「ああ!いや!、、なんかつい、、」
『する〜!あなた、てっちゃんのお嫁さんになる!!』
俺の幼なじみははにかんでそう言ったんだ
あなたはその約束、、覚えてる?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!