第38話

相応しい
今日は午後から監督とコーチがいない為

午前で部活は終了、午後からは自主練という形になった



徹との待ち合わせは午後の4時

それまでの時間は
マネージャー業をいつも通りこなした


ふと時計を見ると午後の3時



そろそろ向かおうかな…




流石に音駒のジャージは目立つなと思い

念のために持ってきていた私服に着替える

さらに念のため一応メイクもしてみる


…これでいっか





あ、一応テツに側のメールを入れとかなきゃな
あなた

夜ご飯までには帰ってくる

よし、これでオッケー



部屋から出ると

ボールの心地良い音が体育館から聞こえてくる




明日の烏野との練習試合のせいなのか
いつもよりみんながギラギラしてる気がした
もちろん私もその1人

猫vs烏 ゴミ捨て場の決戦

個人的にはゴミ捨て場ってなんか汚い感じするし、猫と烏なら近所同士の決戦とかでもいいのでは?なんて思ってたりするんだけどね笑






ガシッ







なんて呑気に考えてたら、ふいに誰かに腕を掴まれた


『やっくん!?』




夜「そんなオシャレして…なに、誰かに会いに行くの?」


やっくんは眉を挟めて怪訝そうな顔をしていた


『ただの私服だよ笑 夜ご飯までには戻ってくるから!』

じゃ、と言って掴まれている手を剥がそうとしたけど






びくともしなかった







夜「質問にちゃんと答えて。誰かと会うからそんなオシャレしたんでしょ?」



いまだかつて見たことない怖い顔と


いつもと違った低い声に思わずビクっとする




『と、、徹に…会うの』



私がそう言うとはああーーーと声にならないため息を吐くやっくん



夜「今俺が何言ってもアイツに会いに行くだろうから止めねえけどさ」




意を決したように私を見て




夜「そんな可愛い格好してさ、脚も出して知らない土地ましてやほぼ他人のヤツに会いに行くのは俺が心配だわ」

そう言った





"俺が心配"の意味がよくわからなくて首を傾げる




夜「とにかく、そんな格好で夜まで出歩くなよ。万一何かあったら連絡しろよな」

そう言ってスタスタと体育館の方へ行ってしまう







そんな格好、そんな格好、、って

私の服そんな変だったのか…(違う)


でも時間もないし、このまま会いに行こ、、






私は急いで公園へ向かった












待ち合わせの公園に着いたけど

まだ徹の姿は見えなかった


まあ、いずれ来るだろうと思って

近くのベンチに腰掛ける








何分か経った頃だろうか…

「ねえねえおねーサン!今1人?」


突然声をかけられた





見上げてみると

高校生らしき男の人が3人


「1人なら俺たちとご飯行かね?」

「奢るからおいでよ!」






こんなあからさまなナンパは東京だけだと思っていた

まさか宮城にもいるとは…

もしかして東京の人なのかも!

っていうかこんなの少女漫画でしか許されなくない?

ましてやこの私が?え?








いやいやそんな呑気なこと今は考えてたらダメだろ 




とりあえずここを切り抜けないと_____




『すみません、人待ってるんで』


「あーそうなんだ!じゃあその人が来るまでどっか行こうよ!」

いやいやいや話聞いてたのかこの人
待ってるって言ってんだから待つんだよわかる?
ま!つ!!の!!!


「ホラホラ〜立って立って!」


ニヤニヤしながら伸びてくる手を必死に払おうとしたが


男の力に勝てるわけもなくて


私の抵抗は虚しく終わり、両手首を捕らえられてしまった





『離してくださいよ…』



手をブンブン振り回しても全く解けない






「おねーサンさ、そんなスカートで脚出してさ、まさか誘ってないとか言わないよね?」



そう言いながらベンチに手を置いてくる



高校生たちは、不適な笑みを浮かべていて





生理的な涙が頬を伝う







「いーね、その涙。興奮する!」


クイっと顎を上げられ、嫌でも目が合ってしまう




顎を触る手が徐々に下に下がっていく


助けを呼ぼうとしても別の手で口を塞がれる







なんでこんな時に限って公園に子どもが居ないんだろ



ああ、こんなんならやっくんの言うことちゃんと聞いてればよかった



いつもいつも後で後悔するのに…









もうダメだ_________























??「ねえ、俺の女に何してんの?」