そう言われ目を覚ます
今日は転校生が来るのか…………
やけにこの学校は転校生が多いんだな
俺もそうだし田沼だってつい最近だったはずだ
ガラガラガラ
扉の開く音がしそこに目を向ける
そこに居たのは
おれの祖母
夏目レイコに似た少女だった
その子は黒板に名前を書く
"夏目あなた"
おれと同じ夏目
もしかしたらおれが知らないだけで母方の親戚が居たのかもしれない
そんなことを思っているうちに1限目が終わった
おれも転校初日は色々聞かれたな
周りから酷い・冷たいと騒がれている
それを聞いて昔のことを思い出す
おれも同じだった………………
最初は皆優しかった
でもおれが変な事をするから気味悪がって離れていった
彼女がもし視える人なら同じ気持ちなのかもしれない
その後の休み時間彼女の周りに人は誰も来なかった………………
放課後西村達と一緒に学校を出る
すると門のそばに白い小さなキツネがいた
小さい割には威嚇する姿は怖かった………………
西村達と別れて家に着いた
自分の部屋に行き服を着替える
いつもならニャンコ先生がいるんだが今日はいない
ニャンコ先生の行きそうな場所なら大体想像が着く
そうして森の中へ探しに行く
ガサガサッ
そして2人で森の中で狐桜を探し始めた
すると田沼に出会い話をしたら一緒に探してくれると言ってくれた
小さいキツネ……?
そして3人で学校への道を歩く
歩いていると人の歩く音が聞こえそちらに目を向ける
向けた先には夏目あなたが居た
そう言い3人であの子を見ていた
あの子の腕にさっきのキツネがいたのが見えた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!