私はお風呂の中で考えた。
本当に私は彼女なのだろうか…。
一目惚れとは言われたけれど、好きとは言われてない。
私だってそう…好きって言ってない。。
彼を疑いたくはないけれど、気になってしまってしょうがなかった。
私はパジャマに着替え、タオルで髪の毛を拭きながら、リビングに向かった。
そこには、私のスマホを覗く彼の姿が、、
彼は何も無かったかのようにスマホをテーブルに置いた。
私はスマホを開いた。
すると、連絡先は上司や先輩など仕事関係の人しか居なく、写真も無くなっていた。しかも男の人は全て。
まさか…束縛男子、?
すると、彼は真面目な顔で私を見つめる。
たった2文字。その言葉がとても怖く感じた。
その時彼に行き良いよく壁ドンされた。
あの恋愛映画で見る優しいものじゃなかった。
私よりはるかに背の高い彼。
見下されている感じがするような目付き。
初めて彼に言われた。言って欲しかった。
でも、私は彼の腕の間から抜け出た。
何故か分からなかった。
最初は束縛男子だろうと元ヤクザだっただろうと、彼のことは好きなのに…。
今は…本気で好きとは言えなかった。
春馬くんはキッチンに行って水を飲む。
いつもの笑顔で見つめてくる。
彼は私を優しく抱きしめた。
すると、耳元から鼻のすすりが聞こえてきた。
彼の初めての涙。
そんな彼を抱きしめてあげた。
彼の優しい唇が私の唇に触れた。
とても優しいキスだった。
そんな彼とひとつのベッドで眠った。
隣で眠る優しい顔の彼を眺めながら眠りについた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。