第7話

カフェモカ
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2020/03/11 02:34
お兄ちゃんに指定されたカフェに入って通された席は隅の周りからは見えにくいところだった。

店員さんに連れが来ることを伝え、スマホを取り出す。

移動中は音楽を聴いていたためか、通知に気づかなかった。
あなた
なっちから…?

「今月の月イチごはんのお誘い」か。。
なっちは大学で知り合った、同い歳。

就活の時、先に就職が決まった私の数ヵ月後に卒業後も同期として同じ法人で雇われることが決まった子だ。

なっちの他にも3人、大学と就職先が同じ同期がいるが、なっちとは職場が近いこともあり、毎月1回定期のごはん会をすることを入社した時に約束していたのだ。

他のメンバーとは研修の時に会うくらいで、最近はあまり会えていない。

都合のいい日と今月のシフトを返事として送る。
櫻井翔
ごめん。。

留守番組にあなたのこと伝えていなかった。
あなた
第一声がそれ?笑


まぁ、いいや。

お兄ちゃん、お仕事お疲れ様。
返事を送ったタイミングでお兄ちゃんが来た。


第一声がそれなの? と思ったが、確かに追い返されたのは間違いなく目の前のお兄ちゃんのせい。
あなた
伝えてなかったんだ。

追い返されてびっくりしたよ。

私は不審者か!って。笑
櫻井翔
嵐のメンバー……っても相葉ちゃんだけか。

相葉ちゃんには伝えたんだよ、さっき。
あなた
メンバーにもさっき伝えたのね。


そうだ、注文していい?


カフェモカ飲みたい。
櫻井翔
じゃあ俺はブレンドコーヒーにしようかな。
店員さんにオーダーを伝えると、お兄ちゃんのスマホが通知を知らせた。 
櫻井翔
ニノから…?


(小声で)
あなたの歓迎会…?
引き止めておいてって…
あなた
急用入った?
櫻井翔
いや……急用じゃないよ。


今日は仕事終わってるからね。
通知を確認したお兄ちゃんが小声で呟いている。


急用が入ったのか尋ねたが、どうやら違うらしい。


話が一段落する頃、頼んだものが来た。
あなた
あ、お兄ちゃん。


これ飲み終わったら行きたいところがあるんだけど、良い?
櫻井翔
もちろん。


(小声で)
そっちの方がこっちも都合良いし
寄りたいところがあることを伝えるとあっさり快諾。


その後また小声で呟いていたが、知らないふりをする。



半年近く会えていなかったからお互いの近況を話せる程度話して、久しぶりに兄妹で時間を過ごした。






もちろん、お兄ちゃんが奢ってくれました!

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