彼は何故、俺を振ったのだろう。
テヒョンは自宅の薄暗い寝室に1人、ベッドに
腰掛ながらぼぅっと目の前の空間を見つめていた。
頭の中を無にしても、テヒョンが思い出すのは
付き合っていたころの彼との情事。
テヒョンのナカを暴れ回る、長くて美しい指、
えっちなことを囁いてくる口、
テヒョンの舌をどこまでも追いかける舌、
テヒョンの顔を見ると妖艶に細くなる瞳、
大きくて、太くて、長くて、奥まで届くモノ。
ダンスで鍛え上げられた上手すぎる腰遣い。
彼の名を呟くたびに過去の熱くて甘い情交が
フラッシュバックし、テヒョンの下半身は
彼を求めて主張を始めてしまう。
嗚呼、切ない。
テヒョンはため息をつくと、
ズボンと下着をずらして自分の昂りに手をかけた。
そのままゆるゆると上下に扱く。
「…テヒョン」
ふと、彼の声が聞こえた気がした。
テヒョンはそれをいいことに、
彼の声をおかずにして必死に手を上下させる。
「…かわいいね」
彼が情事いつも言ってくれていた言葉。
テヒョンは、彼がしてくれていたように
自分の弱いところ…カリ首や裏筋のあたりを
執拗に攻め上げる。
ぬるぬると先走りをまとわりつかせて撫で上げ、
手の動きを早めながら昂りを絶頂へ導く。
自分の手を彼の手だと思って自慰をするテヒョン。
テヒョンはぎゅっと目を瞑って絶頂を迎え…
ようとした。
「…まだだめ、テヒョン」
彼の声とリンクして、テヒョンの手が止まる。
寸止めをくらった昂りは、ピクピクと震えていた。
「…出したいなら、おねだりして?」
「…ふーん、ならもうおしまいね」
「1人できもちくなってれば?」
「…わかった、じゃあやってみてよ」
「ちゃんと聞いててあげるから」
彼の声が、心なしか意地悪に聞こえる。
テヒョンは顔を真っ赤にしながらこうねだった。
「……合格♡」
彼がそう言うと、
テヒョンは手を激しく上下させた。
先端をぐりぐりと刺激し、
ぐちゅぐちゅと音を立てながら擦る。
彼の意地悪な微笑みが見えた気がした。
テヒョンは白濁を撒き散らしながら絶頂した。
テヒョンは、絶頂から戻って来られない感覚に
襲われ、体をピクピクと痙攣させながら
熱い息を吐いた。
「ふふ、まだ出てるね…かわいい…」
「もっといじめてあげる」
彼がそう呟くと、テヒョンはイったばかりなのにも
かかわらず手をゆっくりと上下させる。
止まらない快感に、テヒョンは身を
ぶるりと震わせ、彼に懇願した。
「ふふ、テヒョン?知ってた?」
「一回出したあとすぐにゆっくりすると、
潮吹きできるんだって…」
「大丈夫、ヒョンを信じて…」
彼はそう言う間にも、手を動かし続ける。
「いいよ?そのまま俺に全部委ねて…」
プシャアアアアッと卑猥な音を立てながら、
テヒョンの昂りから大量の潮が吹き出た。
「ふふ、テヒョン頑張ったね…かわいかったよ」
彼にそう言われたテヒョンは
潮を吹いた直後で意識が朦朧としてきた。
ベッドにどさりと背中を預け、四肢を投げ出して
だらんと脱力する。
微睡んだ意識の中、テヒョンは天井を仰ぎながら
彼の名を呼ぶ。
事後独特の倦怠感がテヒョンを襲った。
テヒョンが涙を流しながらそう問うても、
返事が返ってくることはなかった。
テヒョンはそのまま深い眠りへと落ちた。
end












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。