第2話

第1話“あのねころちゃん、僕…”
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2021/05/27 09:00
るぅと
るぅと
僕、昨日人を殺しちゃったんです。
ころん
ころん
…え?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ピンポーン
ころん
ころん
はーい、今行きまーす
ガチャッ
るぅと
るぅと
ころちゃん…
ころん
ころん
るぅとくんじゃん、どしたの?急に。
るぅと
るぅと
実は…その…
るぅとくん…連絡もせずに僕の家に来るって事は何かあったのか…
とりあえず僕はゆっくりでいいよ。と話しかける。
すると、るぅとくんはこう言った。
るぅと
るぅと
僕、昨日人を殺しちゃったんです。
ころん
ころん
…え?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
昨日人を殺したと言って現れたのは僕と仲のいいるぅとくん。
しかも梅雨時だと言うのに傘も持ってなくてるぅとくんはずぶ濡れになっている。
雨に濡れてて分からなかったけど、るぅとくんは何故か泣いていた。
夏が始まったばっかだと言うのにるぅとくんは震えてる。
そんなるぅとくんに僕は言ったんだ。
ころん
ころん
僕に何があったのか話して?
僕はるぅとくんが拒否すると思っていた。
ただ、こんな状況に置かれているるぅとくんの事が放っておけなかった。
僕の悪い癖だ。
るぅとくんはしばらく黙っていた。
するとるぅとくんは、
るぅと
るぅと
分かりました。
と、承諾してくれた。
とりあえず僕はるぅとくんを家の中に入れて、タオルとコーラをるぅとくんに渡した。
るぅとくんは無理矢理作った笑顔で
るぅと
るぅと
ありがとうございます…
と言った。
そして僕はるぅとくんに
ころん
ころん
るぅとくん、人を殺したってどういう事か説明出来る?
しばらく間を置いてるぅとくんは
るぅと
るぅと
はい
とだけ答えた。
ころん
ころん
じゃあ気になる事から聞いてくね。
るぅと
るぅと
はい。
ころん
ころん
るぅとくんは、誰を…殺しちゃったの?
るぅと
るぅと
僕は無理にとは言わないよ。と言おうとした。
だけどるぅとくんは
るぅと
るぅと
隣の
ころん
ころん
隣の?
るぅと
るぅと
隣の席に、僕の事虐めてくるやつ。
るぅと
るぅと
いたじゃないですか。
ころん
ころん
うん。
るぅと
るぅと
そいつに今日の放課後呼ばれて、
るぅと
るぅと
だからそのまま教室に残ってたんです。
ころん
ころん
っ…
だからあの時…
いつもより強引に家に返そうとしてきたのか…
るぅと
るぅと
それで、そいつに屋上に連れてかれて、
るぅと
るぅと
カッターを、僕の首に当ててきたんです。
るぅと
るぅと
その後、そいつに
るぅと
るぅと
このカッターで首を切られたくなければここから飛び降りろ!
るぅと
るぅと
って言われました。
飛び降りろ…?
首を切るにしても飛び降りるにしてもるぅとくんが…
るぅと
るぅと
それでね。ころちゃん
ころん
ころん
うん。
るぅと
るぅと
僕、もう虐められるのが嫌になって、そいつの肩を突き飛ばしたの。
ころん
ころん
突き…飛ばした?
るぅと
るぅと
うん。
るぅと
るぅと
そしたらさ、そいつが動かなくなっちゃって。
るぅと
るぅと
打ちどころが…悪かったんだろうね。
ころん
ころん
だから怖くて僕の家に逃げてきたの?
るぅと
るぅと
うん。
るぅと
るぅと
だってころちゃんは大切な友達だもん。
ころん
ころん
そっか…
友達…か
そりゃあ…そうだよね
だってるぅとくんには絶対忘れられない親友がいるもんね。
僕なんかが…
莉犬くんと、張り合えるわけ無いよね…

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