ボールが軽快な音を鳴らして、上に上がる
体育館のライトが目に染みて、チカチカするが、全国の会場の方がもっと明るいと思うと目が開いた。
手に綺麗に収まるボールは、既にスパイカーの先へ向かっていて。
そうポツリと漏らすと、床のバウンド音で試合が終了した。
スパイカーである菜月は満足そうに微笑んでいた。
留学から帰ってきて2度目の練習だが、アメリカで身についたことは落ちていない
菜月は毎日1度はメールを送ってくる面倒な女だ。
初めは嬉しかった覚えがあるが、途中から面倒くさくて返さなかった。
自信ありげに答えると、デコを思いっきり叩かれた。痛い。ぴえん⤵︎ ︎ぴえん⤴︎ぴえん→ぴえん⤵︎ ︎
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。