学校が終わり、駆け足で校門を抜けた
クラブの練習場所はここから近い
走れば10分
体力作りにもなるし、いつも走って向かっている
クラブと言ってはなんだか、強豪だと思う
試合には出ないが、ユースからは収集がかかる
未来のオリンピック選手を育てる場所。
扉を丁寧に開けて入るとすでに練習が始まっていた。
同じチームの子は、サーブだったりレシーブを受けたりしていて空気が外と違う。
監督はそれだけ言うと、生徒を指導しに向かった。
生徒多数。
監督1人。
だから私も時間を無駄にしてはいられないし、監督もぼーっとしてはいられない。
更衣室に向かおうとすると、中三の男の子が私の腕を掴んだ。
『バリボーの編集者さんが来ています!』
体育館に鞄を置いてはいけないので、もう一度持ち直して監督に一礼し体育館を後にした。
NEXT
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。