【ジミンside】
ドユンさんは爽やかな笑顔で手を振った。
俺の耳元でこそっと言って立ち去って行くドユンさん。
わかってるよ……ってか余計にイライラする…
大人の男……余裕があって……
ほんとただのいい奴じゃん!!!
落ち着こうとしても落ち着けなくて……
イライラが顔に出てしまって、気まずい空気が流れた。
そうだった………
俺は…あなたの彼氏じゃなかった…。。。
でも、こんなに距離が近づいて、毎日連絡とって…
1番彼氏に近いところにいるのは俺だって思ってた。
それにもう…俺の中であなたは彼女みたいな存在なんだ。
なのに……あなたの口からはっきり言われた
“ジミナの彼女じゃないし”
って言葉が、胸の奥までぐさっと刺さった……。
そして…気がつくとあなたはまた
ポロポロと涙を流していた。
そして帰っていくあなたの後ろ姿を
ただただ見守るしかなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。