第12話

STORY11
148
2018/07/26 14:07



「あ、れ……なんで私泣いて...」


手紙を読み終わった時、自分の頬に伝う温かいものに気がついた。


自分の涙だった。




「なんで涙なんか.....」


溢れる涙を拭った時、ふと机の上のカレンダーが目に止まった。



「...7月〇△日...って、今日!?」


まさかの事実に思わずベッドから立ち上がる。




訳が分からないのに、何故か行かなくては行けないような気がしてならなかった。





「……行かなくちゃ」




私は制服のままスクールバッグから財布だけを抜き取って部屋を飛び出した。



階段を勢いよく駆け降りると、リビングからお母さんが出てきた。




「あら優花、どうし」



「わかんないけど、行かなくちゃ行けないから!!!」



お母さんの言葉を遮って私は家を飛び出した。










「.....がんばれ」


お母さんのその言葉には気付かずに。

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