私、あなたは今全速力で走っています。
え?
なんでかって?
今日はぴくとのデートなのに遅れそうだからです!!!!
たまたま、今日は生徒会も美化委員の仕事もなく、早く帰れたからなんですよ。
そのため、支度をしてきたらいつの間にか集合時間になりそうでした()
途中、坂道で転びそうになるものの、無事ギリギリかはわからないけど、集合場所に着くことが出来た。
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ただいま、可愛い雑貨屋さんに入って色々見てます。
オシャンティーなアクセがあったから、ぴくに聞いてみると確かにとてきとーに返されてしもた!!
そのアクセを置いて、ほかのところを見てると、いつの間にかぴくの姿がない。
店の中をうろちょろしてると...
と脅かしてきたから必要以上に叫んでやりました()
と照れくさそうに自分の左耳についているピンク色の宝石のイヤリングを指さす。
ぴくから貰った袋を開けてみると、中にはさっき欲しがってた緑色の宝石がついたイヤリングが入っていた。
涙が出そうになったけど、必死にこらえて、私は笑顔を見せた。
自分にとっては最高の。
いつの間にか空は真っ赤な赤い太陽に包まれ、カラスがかあかあと鳴き始める。
風が強く、体は冷えていくものの、繋いでる手は温かさを保っている。
それだけで、心もあたたまりそうな、そんな気もした。
そして、気がつけば、お別れの時間が来ていたらしい。
まるで、シンデレラのよう。
よく分からないことを口走っていたけれど、それに対してぴくは
そんな言葉が聞けるなんて。
笑顔で手を振り、ぴくと別れる。
いつもは寂しいのに、なんだか今日は楽しいな。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。