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第1話

-日常ⅰ-
74
2018/05/31 09:53
一一♪......♪*゚

朝の7:15にセットしたスマートフォンのアラームが鳴り響く。

私は昨日置いたであろう場所に手を伸ばした。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
.....ない。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
起きないと遅刻するぞー。
聞き慣れた声が頭に飛び込んできた。

バッと体を起こすと、そこには見慣れた顔が、憎たらしい笑顔であぐらをかいていた。

この憎たらしい笑顔の彼の名前は涼瀬 櫂。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
おはよ。
一一ボフッ

私は櫂に向かって枕を投げた。

顔面直撃。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
いってー。何すんの。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
何すんのじゃねーよ。
何勝手に部屋の中入ってんだよ。
不法侵入だぞこら。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
お口が悪いよ。
だって絶対今、二度寝するつもりだったでしょ。鳴り始めて15分、1度も起きないんだから。
櫂はまたニコリと笑った。私はその笑顔にまた腹が立ってきた。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
うるさいな。勝手でしょ。
え、鳴り始めて15分??
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
そう。
今、7:30。
パッと出されたスマートフォンのロック画面の時間は7:34。
私は慌ててベッドから降りた。
そこには白ご飯、お味噌汁、卵焼き、お茶と、健康そうな朝食が並べられていた。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
作っといたから食べな。
私が食べられる絶妙な量の朝食。

私は座って手を合わせた。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
美味しい?
私はお味噌汁を口に含み、小さく頷いた。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
美味しい。
櫂は顔を赤らめながらまたニコリと笑った。
朝食を済ませ、洗面台に行った。
歯を磨こうと、歯磨き粉を取った時、キッチンから水を出す音が聞こえた。
櫂が、食器を洗おうとしてくれてる様だった。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
いいよ、置いといて。昨日の分もあるし。
私はキッチンにいる櫂に向かって叫んだ。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
いいから、ちゃっちゃと準備!

私は軽くため息をついて、支度を始めた。
歯を磨き、顔を洗う。
その場で制服に着替えた。

うちの制服はそれなりに可愛いと思う。

グレーのチェックのスカートにワンポイントで学校のマーク。
まだ真新しいカッターシャツの襟には日本の黒いライン。
大きめの赤いリボンを付け、赤いジャケットを羽織った。
ジャケットの胸ポケットには校章のワッペン。
指定の黒い靴下を履いた。

自分の部屋に戻ると、ヘアアイロンの電源が付けられ、机の上に置かれていた。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
さすが。

櫂がニヒヒと笑った。

ヘアアイロンが熱するまでの間、軽くメイク。
ファンデーションと色付きリップ、チークを塗って完成。

じーっと見てくる櫂。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
なに。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
メイクしなきゃダメ?
可愛いのに。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
櫂がそのカラコンやめるならやめてもいいよ。
櫂の左目を指差しながらそう言った。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
やだね。
これは蒼空だけだから。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
はいはい。
私の指を掴んでそっぽを向いた。
櫂の目は本来オッドアイ。
オッドアイとは両目の瞳の色が違う事。
櫂は左目が青で右目が焦げ茶
ハーフとか、視力に関して障害とかは全くない。
それがコンプレックスらしく、茶色いカラコンを入れている。
ヘアアイロンがピピッと鳴った。
髪の長さが肩につく位の髪は跳ねまくっている。
アイロンを当て、ストレートにした。
準備完了。
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
涼瀬 櫂(スズセ カイ)
行こっか。8時過ぎた。
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
來渓 蒼空(ライタニ ソラ)
うん。
私達は部屋を出た。

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