_
テヒョン『今日も、俺んち行こっ』
「……うん」
テヒョン『もしかして、やだった?』
そう言って ,目をうるうるさせる 。
私はこの顔にも弱い 。
「やじゃない、行くっ」
テヒョン『良かった』
2人で靴箱へ向かう 。
私が靴箱を開けると …
「…ラブレター?」
つい ,声が出てしまった 。
テヒョン『は?』
ドキッとした 。
急に低い声を出す テヒョン
結構怒り気味だ 。
怖い …
自分の彼氏に怯えるって普通じゃないよね ?
テヒョン『見せて』
「…や、やだ」
強引に手紙を取ろうとする テヒョン
思わず ,声が震える 。
テヒョン『なんで』
これ以上無いってくらい ,低い声で喋る テヒョン
「…えっ、と…」
テヒョン『理由ないんだよね?早く見せて』
紙を取られた 。
紙には
「 あなたさんへ
ずっと好きでした 。
良かったら付き合って下さい
男で手紙なんて気持ち悪いですよね …
気持ちだけでも受け取ってくれたら嬉しいです
◯◯より 」
こう書かれていた 。
こんな状況なのに ,少し照れてしまった 。
それを テヒョン が見ていたとは知らずに
テヒョン『ねぇ…』
嫌だ ,怖い ,怖いよ 。
テヒョン『こいつ誰』
「……」
テヒョン『なぁ…あなた』
「……なに?」
テヒョン『俺さ、嘘が1番嫌いなんだぁ…』
そう言いながら ,徐々に距離を縮める テヒョン
笑っているけれど ,目が笑っていない 。
… 今朝の ハウン の笑が蘇る 。
やめて ,やめて ,
「来ないで…!」
知らないうちに ,声に出していた 。
恐る恐る顔を上げる 。
テヒョン『え?』
「ごめんっ…」
私は走った …
出来るだけ ,人が居ないところに向かった
… どこでもいい 。
どこでもいいから ,1人になりたい 。
そう思ったのに …
誰かに腕を掴まれた 。
??「あなたっ!」
_
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。